【報告】外国人排斥を許さない6・13緊急行動
外国人排斥を許さない6・13緊急行動
6月13日、京都で「在日特権を許さない市民の会」(在特会)など排外主義右翼によるヘイト・スピーチと街頭デモに抗議するため、「外国人排斥を許さない6・13緊急行動」のデモとビラまき情宣が取り組まれた。
この排外主義右翼は、4月11日の埼玉県蕨市で、不法入国を理由として両親が強制送還され、一人日本に残されることになった中学生をもターゲットとした「犯罪外国人追い出しデモ」をおこなった人々である。在籍する中学校前で実名をあげて出て行けと叫ぶような卑怯で卑劣な排外主義の街頭への台頭に対する憤りから、今回の緊急行動は出発した。
これまでインターネット上ではマスメディアではあまり目にすることのない外国人など社会的少数派への差別的・攻撃的な言説が多々見られてきた。現在まだその動きはヨーロッパでのネオナチなど移民排斥運動ほど規模は大きくはないが、街頭で「日の丸」を掲げてのヘイト・スピーチがくりかえされるのをただ傍観するわけにはいかない。この思いは緊急行動の呼びかけにナチスに抵抗したルター派牧師のマルティン・ニーメラーの言葉が付記されたことからも伝わる。
この呼びかけから二週間足らずで賛同団体・個人は760人を越え、当日のデモには300人近く、情宣行動にも100人以上の参加があった。
午前11時、三条河川敷での集会では、難民支援運動や労働運動からのアピールや、入管法改悪に対する訴えなどがあった。集会後、「これ以上息苦しい朝を迎える前に」「自由の敵に自由を許すな」、マンガ『ヘタリア』のキャラクターをあしらった「外国人排斥反対」などの横断幕を掲げ、四条河原町を往復するデモに出発。「外国人排斥を許さないぞ!」「生きる権利に国境はない!」「ともに生きるぞ!」と訴えて歩いた。いろいろなプラカードが掲げられ、準備したビラの受け取りもよく、注目を集めた。
デモの後、2時ごろからは排外主義右翼のデモコースである河原町通りに沿って三条アーケード前、蛸薬師、四条河原町四つ角に分かれてビラまき情宣をおこなった。
用意した二千枚のビラはすでに数が少なくなっていて、おもにマイクでのアピールをおこなった。四条河原町を排外主義右翼の150人ほどのデモ隊が通過する時には、それぞれ四方から抗議の声・シュプレヒコールがあがった。
「日の丸」を掲げて「外国人は出て行け」「京都市は朝鮮人をたたき出せ」などと叫ぶことは、単に「表現・言論の自由」として許容されるべきではない。しかも、排外主義右翼は緊急行動の賛同者に賛同の理由を問いただす“恫喝”電話をかけてきている。緊急行動の以後も、それぞれの場で「ともに生きる社会」をめざす努力・営みが必要だ。 (P)