やめろ!「昭和の日」4.29集会・デモ
やめろ!「昭和の日」4.29集会・デモ
祝日法改悪によって、今年から「昭和の日」となった四月二十九日。やめろ!「昭和の日」4・29集会とデモが東京・池袋で行われた。
「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」という戦争犯罪者=昭和天皇ヒロヒトと「昭和」という時代をまるごと賛美する趣旨で、「昭和の日」が05年5月制定された。侵略戦争美化の歴史修正主義者が首相をはじめ閣僚の大半を占める安倍極右政権が成立するに至っている。
二十九日午後、南池袋公園から池袋の街をデモ。今回も多数の右翼の街宣車が大音響を垂れ流し、執拗にデモの妨害を図った。また、夜の会場前の公園に集結した右翼が、集会参加者を恫喝し集会の妨害を図った。妨害を許さず「昭和の日」反対を訴え、デモ・集会を行った。
屋内集会では、天野恵一さんが「東京裁判は1946年4月29日起訴、48年12月23日死刑執行。昭和天皇と現天皇の誕生日を選んだ。右翼は忘れているようだが、今日はそういう日だと思い出す必要がある」と指摘した。
続いて、山口正紀さん(ジャーナリスト)が「九条を一条に―憲法・天皇制とメディア」と題して講演。元読売新聞記者の山口さんは、大阪で育った子ども時代に『悪かったのはとりまきでで昭和天皇には戦争責任がない』と家族から聞かされていた。それと同じ歪曲された歴史がそのまま政府やマスコミによって流されて続けていると指摘。
改憲の具体的な条文案を初めて出したのは読売。自民党がまねをした。読売改憲試案が社内での議論で作られたとされたが、実際は社内での議論などなく、渡辺恒雄と一握りの取り巻きだけで読売改憲試案は作成された。最後に憲法の天皇条項一条から八条までを廃止し、九条を一条にしようと訴えた。
続いて千本秀樹さん(現代史研究)が講演「戦争と昭和天皇―小倉侍従日記をめぐって」。今年3月に明らかになった「小倉庫次・元侍従日記」の内容を分析。残隊はこれから発刊される、既に公表されている内容だけでも、昭和天皇が積極的に戦争に関わっていた事実を改めて裏付ける内容であることを紹介した。