グローカル座標塾第Ⅲ期第5回開講(第3期終了)
グローカル座標塾第Ⅲ期第5回開講(第3期終了)
白川真澄「マルチチュード-反グローバリゼーションのたたかいに立ち上がる人びと」
11月22日、グローカル座標塾第3期第5回「マルチチュード-反グローバリゼーションのたたかいに立ち上がる人びと」が都内で開講し、第3期は無事終了した。
グローカル座標塾は、ネット時代、運動の現場でも多くの情報が溢れ、学問分野でも専門的な細分化が進み、世界を批判的に分析する上で必要な方法論や基礎的な理論を学ぶよりも、最新情報を収集することに追われている現状の中、現代の世界と社会を解き明かし「もうひとつの世界」を構想するために必要な基礎的な理論と原理をじっくり学習するために、白川真澄さんをレギュラー講師に04年から都内で開講している。
第3期は5回+オプション企画の計6回で、第1回=7月19日 小泉政権五年 日本の政治は変わったのか?、第2回=8月23日 格差があっても悪くない?小泉「構造改革」の五年と安倍政権、第3回=9月20日 ナショナリズムって何だ?、第4回=10月18日 東アジア共同体に希望を見いだせるか?、オプション企画=11月1日 リーダーシップの条件、第5回=11月22日 マルチチュード--反グローバリゼーションのたたかいに立ち上がる人びとの6つのテーマが取り上げられた。(オプション企画だけ講師は宮部彰さん)
第5回は、フランス反CPE、南米左翼、移民の異議申立など世界各地で強まる反グローバリゼーションのたたかいを取り上げた。白川さんは、日本だけがなぜ世界的なうねりの深い谷間になってしまったのかという問題意識から、現在までの反グローバリゼーション運動の歴史を振り返った。
現在の運動は94年メキシコ・チアパスのサパティスタの蜂起から始まった。そして、99年シアトル、世界社会フォーラムからイラク反戦へと続く反グローバリゼーション運動の現状。現在の反グローバリゼーション運動は、第1波=1917年ロシア革命、第2波=1968年に次ぐ第3の波であること。反グローバリゼーション運動の特質。世界的な民衆運動の主体を「マルチチュード」と定義するには欠陥があること。民衆でいいし、どう呼んでもいいのではと指摘した。
そして、現在の反グローバリゼーション運動の特徴である中心がない異質で疎遠な集団が対立関係を超えて連合する上での課題を指摘した
質疑応答では、受講した市民、学生などから、主体をプロレタリアート、プレカリアートと呼ぶ立場とどう違うのか違わないのか、アルゼンチンなどの実際の民衆運動の現状、なぜフランスのように日本の運動は継承性がないのかなど、様々な議論が行われた。
これまでの座標塾及び発行物に関しては
グローカル座標塾
http://www.winterpalace.net/zahyoujuku/