11・19三里塚・東峰現地行動



11月19日、三里塚・東峰で「東峰の森」破壊をやめろ!農地強奪を許さない!11・19三里塚・東峰現地行動が行われた。
19日午前には管制塔戦士・原勲同志の墓の周りへの桜の植樹を行った。
三里塚では、地元に一言の相談もなしに行われた「三里塚(「成田」)空港」閣議決定から40年となる今年。その地に暮らす住民・農民を無視した、政府・成田空港会社による滑走路建設が進んでいる。
02年、住民の理解なしに空港建設は進めないという「約束」を反古にして、2本目の「暫定滑走路」(2180m)の供用を始めた国交省・空港会社は、民家の40m上空に飛行機を飛ばし、騒音と事故の恐怖で反対する農家の追い出しを図ってきた。
9月15日から、空港会社は暫定滑走路の北伸工事を開始した。2500m化でジャンボ機を飛ばし営農を困難にすることで、東峰部落を追い出すのが政府・空港会社の狙いだ。
空港会社は暫定滑走路北伸工事に伴う新誘導路建設のために、東峰部落の入会地である「東峰の森」の伐採を計画している。新誘導路が建設されたら、東峰部落は周りを完全に空港施設に囲まれることになる。
これに対して東峰部落住民は現状変更禁止仮処分の裁判を起こしたたかっている(9月19日)。
19日、「三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会」は、午後から東峰共同出荷場で集会を開いた。
集会では、欠席した東峰部落農民の石井紀子さんがメッセージ「東峰の森を守るためにがんばっていく」。
続いて、東峰部落にあるらっきょう工場の平野さんが、「東峰の森」伐採計画に代表されるように、北伸工事にともなって生活・営農環境が破壊されようとしていることに対して、東峰区として取り組んでいる空港会社への公開質問状、仮処分申請について報告した。
「裁判で空港会社は入会権は江戸時代からの村だけ、東峰に入会権はない、東峰に入会の実態はないと主張した。私たち東峰区は、歴史的な経過を見ても水源涵養林・生活林・調整林として、さらに防音林として存在すること。
県文書館からは1955年県農林部林政課の『これまでどおり東峰区の入会権を認める方針』という公文書を見つけ出した。
小泉英政さんが著書に書いているように東峰の有機農法にとって森は不可欠な存在であることを立証した。
裁判上の成果としては、入会権裁判では初めて「戸主」でない石井紀子さんを債権者として認めさせることができた」
次に管制塔元被告の中川憲一さんは、原勲君の墓の移転・植樹について報告。千葉の林さん、関西の渡辺さんなどが各地の活動について報告。高橋さんは三里塚40年企画の呼びかけ、山崎さん(労活評現闘)が現地情勢報告を行った。
続いて、雨の中、東峰から天神峰への団結街道コースをデモ。警察機動隊は、他の通行人が通っていないところで「許可通り左に寄って行進しろ」と警告を繰り返した挙句、不当な並進規制でデモ行進を妨害したが、デモ隊は最後まで暫定滑走路北伸を訴えた。
集会に先立つ11月19日午前には、原勲君の墓碑の周りへの桜植樹を行った。管制塔元被告など仲間たちが穴を掘り、ヤエザクラ、シダレザクラ、ソメイヨシノの3本の桜を植樹。植えられた桜は来春に咲く予定だ。
桜たちは三里塚の大地に根を生やし、これからも三里塚の闘いを見守り続けていくだろう。
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