現在、僕は貳千七百年史を書く準備を進めてゐる。その鍵となる人物として、嵯峨天皇と後藤新平とに注目してゐる。特に現代史を語るには、後藤新平の役割を絕對に無視できない。今回は其の話の大略です。
後藤新平の略歴とかは書くのが面倒なので省略します。興味のある方はググつて下さい。その後藤新平は東京市長の時に液体窒素で水道の水を消毒する事業を推進しました。
それで日本がどう變つたかといふと、日本人の平均壽命が劇的に向上したのです。それは幼兒死亡率の低下によるものでした。これが歴史教科書が無視してゐる後藤新平の偉大な貢績なのです。
ところが話はこれだけで終りません。人口學には「ユース・バルジ」と呼ばれる概念があります。社會や民族を構成する人口比の中で、若者の割合が突出すると、その社會や民族は革命や戰爭に見舞はれやすくなります(詳しい比率に興味のある方は「ユースバルジ」でググつて下さい)。
ここまで畫けば既に氣づいた方もをられるでせう。昭和の戰爭と混亂は幼兒死亡率低下で發生したユース・バルジが主な原因なのです。してみると後藤新平の功罪の評價はどうなるのか。
現在の日本人歴史家でユース・バルジに著目した研究などあるのでせうか。まして乃木將軍に見出され、東京市長にまで出世して近代日本に多大の影響を及ぼした後藤新平に注目してゐる學者などゐるのでせうか。
ただし、現代のユース・バルジについては、米軍は早くから注目してゐます。何故なら此の概念が、將來の紛爭を豫測するために不可欠な概念だからです。