ケイゾクというドラマがあるのです。私の好きな。

90年代に放送されていた刑事ドラマで、未解決事件の“継続”捜査を担当する部署に配属されたキャリアの柴田純が、元公安の叩き上げ刑事・真山徹と共に事件解決していくといった内容。
序盤はコミカルながらも陰鬱な雰囲気で、他の刑事ドラマとは違った後味の悪さが特徴です。刑事ドラマで一番好き。

柴田は東大法学部を首席で卒業したほどの頭脳を持つ女性で、父親の持ち帰ってきていた捜査資料を読んだだけで犯人を特定していた程。物語には関係ないが、3億円事件の犯人も突き止めている。
天才故どこかズレており、事件当事者から密室殺人などのミステリアスな事件の概要を聞くと「エクセレント」などと恍惚な表情を浮かべる。その都度真山から「しーばーたー?」とツッコまれるのはお約束。

真山はぶっきらぼうかつシニカルな人物で、とある事情から犯罪者を憎悪している。被疑者を必要以上に罵るくらいならまだいい方で、時には暴力を振るい周りから止められることも。
物語後半では真山と快楽殺人犯・朝倉との因縁を主軸にしており、前半でのコミカルさが鳴りを潜めてひたすらにシリアス。前半でもシリアスさはあったけれど、コミカルさも多かったから安心して観られ……いやないな。
冷凍倉庫に閉じ込められた時に「開けてー!開けてぇぇッッ!!」と叫ぶ真山さんは可愛すぎていかん。笑える。


それでですね。YouTubeを観ていたらアコムのCMが流れたのですよ。渡部篤郎がロッカーから飛び出すだけという金貸しとなんの関係があるのか分からないCM。



これですね。ケイゾクを思い出したのは私だけでしょうかね。多分違うよね。絶対いると思う。
下の動画のシーン、真山さん怖すぎでしょ。真山さんの狂気さが如実に現れてる。開けるロッカーを間違ってしまうお茶目さも含めて『真山徹』という人物がよく分かります。

「いいよー?」

「いいよォォッッ!!」

怖い(確信)



凄腕の医師の被疑者に「俺を逮捕したら俺の手術を待っている人が何人も死ぬぞ」と言われて問答無用で蹴飛ばして「人殺しは人殺しだ」と逮捕するシーンや、復讐を果たした母親に「パパを殺した犯人を、ママが殺しましたと。立派なことをやりましたと。ちゃんとこの子に伝えてやれ!」と子供の前で恫喝するシーンも好き。
「同情できる部分? あるよ? でもそれとこれとは別だろ」と言わんばかりに殺人を許さない真山さんほんと好き。

というかこの頃の渡部篤郎の演技凄く好き。ストーカー〜逃げ切れぬ愛〜の三枝辰也なんかインパクト凄かったし、ラビリンス野崎悠一郎も格好良かった。