今日は欲しい本があったので、夜勤明けでいささか頭が痛いのを我慢して天神や博多の本屋を巡ったのですが、神は我を見放したのかまぁどこにも置いていない。
普段は店員さんなんかに尋ねられないコミュ症なわたくしですが、本当に楽しみにしていた本だったので店員さんに尋ねました。

(´・ω・`)「この本、ありませんかねぇ?」

店員さん「在庫を確認しましたがありませんねぇ」

(# ゚Д゚)「ふざくんなボケェ! 今日発売やぞゴラァ! なんで置いてないんじゃあぁん!!?」
    〇
    o
   ゚
(´・ω・`)「そ……そうでしゅか……」

眠気と頭痛の代償がこれである。こんなことなら素直にAmazonでポチっておけばよかった。
しかし、今回はそれでよかったのかもしれない。一冊の本と出会ったから。

『ええいああ』。間違えた。『もらい泣き』



周りの人に言ってもなかなか賛同を得られないのですが、わたくし、鼻水をみっともなく流しながら泣いている女性。大好きなんです。非常に魅力的なんですよね。
わかります? わかりません? あ、そっすか。じゃあいいです。

内容はちょっとホロリとさせられる短編エピソード集。個人的に心霊写真の話にホロリ。

プライベートの飲み会を映した集合写真。しかしそこにはあるはずのない一本の細い女性の手。
しかし、誰もその写真委は恐怖を覚えなかった。何故か。それが誰の手なのか全員すぐに分かったからである。

癌に侵された奥さんに対して、手を優しくさすってあげることしかできなかった友人。亡くなる直前には奥さんの意識もなく、手をさすることだった会話だった友人。
その友人の手に寄り添うように写っていた一本の手。

心霊写真は、本当は怖いものではないのかもしれません。
本当はただ、ありがとうと言いたくて現れる。そんな優しものなのかもしれない。ふとそんなことを思った夜勤明けの夜。

眠たい。


あと、女王猫の話は笑いすぎて涙が出た。人の懐で猫が死ぬって地味にすごい。
猫は死ぬ直前。というか、体調が本気で悪い時は安全な場所で体を休めるのだそうだ。だから猫は死ぬとき人の前では死なない。安全な場所で死を迎えるから。
でも、女王猫のエピソードの猫はすごい。点滴を自分の引っこ抜いて飼い主の横で死んだ。

そして多分、飼い主に迷惑をかけたくなかったから、とかではなく

「私は今日ここで死ぬ!」

という意思から死んだのだと思うと、またホロリとした。

飼い主の隣が、一番安らげる安全な場所だったんだろうなぁ。