2015年7月30日
術前に受けた3つの検査結果を聞くために私、主人、母の3人で来院しました。
K先生から以下の結果が告げられました。
*胸部CT検査...肺に転移なし
*RI検査...左右とも腎臓の働きは正常
*造影剤MRI検査...腫瘍の顔つき(悪性度)はそんなに悪くないものだった
*泌尿器科・放射線科で撮った画像を見たところ、やはり悪性腫瘍(がん)の可能性が高い
*腫瘍の大きさが小さい&腎臓の外方へ突出していて部分切除可能な位置にあるので、予定通り腹腔鏡で腫瘍とその周辺部分のみの左腎部分切除の方向で手術する。ただ手術の進み具合や内容により開腹に切り替えたり、左腎全摘になる場合もある。腎全摘になったとしても残った腎臓が機能するので全く問題ない
私自身、パソコンや携帯で腎細胞がんの情報を収集するにあたり、この病気に罹患した方達が記したブログもたくさん読ませていただいていました。
その中で多くの方が骨に転移がないかを調べる骨シンチを受けていたので、私も受ける必要があるのかどうかK先生に聞いてみました。
私 「骨シンチは受けなくて良いのでしょうか?」
先生「ぴゃぽさんの場合はそこまで受ける必要はありません!」
私 「腰が痛いような気がするのですが・・・」
先生「それは筋肉です!こちらでもちゃんと診ています!」
私 「はい・・・」
K先生はパソコンを見ながら無駄なく端的にお話しされるので、一見すると冷たく見えて私や母は毎回少しびびりながら質問していました。
でも優しく感じが良いけど手術が下手な先生と、淡々としていて取っつきにくいけど手術が上手な先生(ドクターXみたいな感じ?)なら、私は後者の先生が良いのでK先生に命を預けようと決めていました。
ちなみに初めてK先生との診察に同席した主人は先生のことを”物事をはっきり言ってくれるし、自分の仕事に自信と誇りを持っておられて僕は良い印象を持った”と言っていて、男性と女性ではまた感じ方が違うのかなと思いました。
先生は「では手術日を決めます!」と言い、手術日が記載されているノートを取り出し、めくり始めました。
ぱっと見ると、どのページにもぎっしり手術する患者さんの名前が書かれています。
やっと余白があるページで手が止まりました。
先生「現時点で最短の手術日は11月2日になります!」
私・母「(今から3ヶ月後)えっ、もっと早くならないのでしょうか?」
先生「手術がたくさんあってなりません!腎細胞がんは進行が遅いし、がんの顔つきもそれほど悪くないのでこの手術日になります!」
私・母「そうですか・・・」
がっかりしましたが、仕方ありません。先生がそうおっしゃるのなら従おうと思いました。
診察室を出て、会計を済ませた後、3人で近くのファミレスでランチを食べてから一旦私の実家へ寄り、父へ報告しました。
そして会社へも手術日が決まったことを連絡しました。
その後、実家から自宅へ帰る車の中で私の携帯電話が鳴りました。
見ると病院からです。
急いで出るとK先生からでした。
私 「先程はお世話になりました」
先生「実はさっきあなたを診察した後、次に呼んだ患者さんが事情により決まっていた手術をキャンセルしたので手術を早めることができるけどどうですか?」
私 「えっ、ありがとうございます!ちなみにいつでしょうか?」
先生「8月31日です」
私 「来月ですか、嬉しいです是非お願いします」
先生「では手術のための検査があるので8月始めにまた来院してください」
私 「ありがとうございます」
電話を切った後、運転席の主人に興奮気味に報告するととても喜んでくれました。
すぐに実家へ電話すると、何と先に私の実家へK先生が電話してくれていて(連絡先に実家の電話番号も記入していたので)、受電した父が自宅へ帰る途中なので携帯だと連絡がつくと思いますと告げたところ、再度私の携帯に電話をくださった次第だったことが分かりました。
私の診察のすぐ後の患者さんが手術をキャンセルした偶然、きっと手術日が思ったより先でがっかりした私を見て、日程を早めてあげようと忙しい中、2度も電話してくれたK先生の優しさ(口調もいつもの診察時と違い、柔らかく優しかった)、すべてに感謝した一日でした。
ちなみにこの手術が早まったことが私の人生にとても大きな転機をもたらすのです。
これはまた後ほど