奄美大島に行ってきました。今回は大和浜のオキナワウラジロガシ林、北限のオキナワウラジロガシ林、奄美自然観察の森などを訪ねました。大和浜で写真を新たに撮影したのと、地元の方から奄美大島でのマテバシイの分布情報を教えていただいたため、2年前に掲載した下記記事を改訂しました。

 

 

【北限のオキナワウラジロガシ林】
場所は非公開としますが、文献に載っています。知りたい方はご自身でお調べ願います。
この林はオキナワウラジロガシの最北限の自生地です。二次林ですが、沢沿いにオキナワウラジロガシが優占しており、幹径1m近い大木も点在します。樹高10mくらいです。オキナワウラジロガシは約200本あるそうです。
オキナワウラジロガシは通常、幹は単幹で通直ですが、ここは二次林のため萌芽幹になっている個体が多かったです。オキナワウラジロガシはオキナワジイに比べると萌芽力に劣りますが、比較的若木であれば萌芽できるようです。
この林では少なかった単幹のオキナワウラジロガシ。
板根が発達した個体。沢沿いの斜面に生えていることが多かったです。
オキナワウラジロガシのどんぐりは凶作で、少数の殻斗は落ちているものの、堅果は見つかりませんでした。2022年は奄美大島のオキナワウラジロガシが豊作でした。
 
【奄美自然観察の森】
オキナワジイが優占し、アマミアラカシも混生しています。
アコウの大木。奄美大島ではアコウ・ガジュマルにケンムンという妖怪が宿ると言われています。沖縄のキジムナーと大体同じです。
ドラゴン砦からの展望。どこまでもオキナワジイの林が広がります。奄美大島の森林は1990年代前半まで大規模な皆伐施業が行われたため、殆どがオキナワジイの二次林です。開花時は黄金色に染まって綺麗だと思います。
オキナワジイの葉。私には基本種スダジイとの違いが今一つわかりません。
アマミアラカシは凶作、オキナワジイも不作~凶作で、今回の旅ではどんぐりの収穫はありませんでした。
どんぐりが採集できなかったのは残念ですが、綺麗な海や新たなオキナワウラジロガシ林を探訪できて楽しかったです。