2022年4月10日掲載
2025年4月8日改訂
4月9日に小金井公園のオオシマザクラを見に行きました。
【種の解説】
和名:オオシマザクラ(大島桜)
別名:タキギザクラ(薪桜)、モチザクラ(餅桜)
学名:Cerasus speciosa
伊豆諸島を原産とする※フォッサマグナ要素の植物で、カスミザクラまたはヤマザクラの島嶼型とする説がある。伊豆諸島の落葉広葉樹二次林では、オオバエゴノキなどとともに優占種になる。かつて薪炭用に植林され、房総半島~伊豆半島をはじめ各地の暖温帯で野生化している(房総半島や伊豆半島ではヤマザクラと交雑している)。樹高20m・幹径1mを超える巨樹になる。和名は伊豆大島に多いことに由来する。
※北は八ヶ岳、西は赤石山脈、南は伊豆諸島の青ヶ島に至る地域に分布が限られる植物。この地域の多くはかつて海に沈んでいたが、約300万年前頃の比較的短い期間の火山活動に伴い、海底から隆起して陸化したと考えられている。フォッサマグナ要素の植物は、この地域の新しい火山環境の場所で分化した、比較的新しい歴史を持つ植物である。
【小金井公園のオオシマザクラ】
園内北東部に関東でも屈指のオオシマザクラの巨樹があります。小金井公園といっても、この木の場所は西東京市で、西東京市の木50選にも選定されています。
見事な横広がりの樹形です。現地の立札(小金井公園桜守の会)によると、樹高13m・幹周り366cm・枝張り20mです。西東京市のデータでは樹高8m・幹周り450cmとなっています。
花は大輪の白花で芳香があり、開花時に緑色の若葉が混じります。花期は染井吉野よりも1週間ほど遅いです。染井吉野の父親(花粉親)とされ、大輪の花・太い枝・葉の形などは染井吉野に遺伝しています。
地面についた枝から真上に枝が伸びています(写真中央)。
2019年6月に撮影した果実です。ヤマザクラに比べると葉が大形で、枝も太いです。葉は桜餅に用いられます。
【2025年4月8日撮影】
根元にはハナダイコンが咲いています。
丁度、満開を迎えていました!