埼玉県毛呂山町平山の毛呂川沿いに自生しているナラガシワを見に行きました。

昨年10月に初訪問し、今年8月にも訪れた場所です。

 

昨年は関東のナラガシワがどこも不作でしたが、今年8月に来たときは青いどんぐりが成っていました。

10月中旬になり、熟したどんぐりが落ちていました!どんぐりは個体によって、落下最盛期~落ち始めでした。堅果は長さ3.5~4.2cmもありました!毛呂川のナラガシワのどんぐりも細長いタイプでした。以前から疑問に思っているのですが、関西でよく見られた樽型で毛のあるタイプのどんぐりを関東では見ないのは地域的な遺伝子の違いなのでしょうか?

 

また、今回新たにオオバコナラ(ナラガシワ×コナラ)?を1本発見しました!葉はナラガシワより小形ですが鋸歯が深く、枝はナラガシワよりも細いです。どんぐりは今年は結実していないようでした。

樹皮はナラガシワに似ていました。

 

この後、他にもナラガシワがないかを探しに、毛呂山町大字岩井~鳩山町大字赤沼辺りの越辺川沿い・坂戸市浅羽辺りの高麗川沿いの河畔林を見に行きましたが、ナラガシワはありませんでした。河畔林の構成樹種は、クヌギ・ケヤキ・エノキ・ムクノキなどが多かったです。種子散布はケヤキが風散布、エノキ・ムクノキは鳥散布なのに対し、ナラガシワは主に重力散布です。ケヤキ・エノキ・ムクノキが普通にあってナラガシワが稀にしかないのは、種子散布能力が低いことに起因するのかもしれません。クヌギも河畔林でよく見る樹種ですが、中国大陸原産説があるので自生ではないのかもしれません。

 

途中、通りがかった神社でツクバネガシの大木を発見!樹高20m、幹径90cmくらいありそうな大木でした!

葉は細長く、典型的なツクバネガシでした。ツクバネガシも関東では珍しい部類なので、場所をチェックしておきました。西大家駅近くの坂戸市の国謂地祗神社(森戸神社)です。

 

日高市北平沢・新堀の高麗川沿いにあるというナラガシワも探しに行きましたが、見つけることはできませんでした。毛呂川・高麗川沿いにナラガシワが点在していることを考えると、他にもナラガシワはあるのではと期待してしまいますが、中々見つからないものですね…。航空写真を見ると越生町大字如意・大字津久根の辺りにも河畔林があるようなので、次に来たときは一縷の望みをかけて探してみたいと思います。