2020年2月16日掲載
2024年12月6日改訂・再掲載
埼玉県内3箇所のどんぐりスポットに行きました。
【熊谷市・徳蔵寺】
市指定天然記念物のイチイガシがあります。
樹高約20m・幹回り2.6m・推定樹齢200年で江戸時代後期から生育と伝わるそうです。
奈良県の奈良公園・春日大社に行くと、このようなイチイガシの大木が幾つもあります。奈良での光景を見てから、私の中でイチイガシ=奈良のイメージが定着しました。
イチイガシの特徴は、葉裏の黄褐色の毛です。カシ類に限らず、他の照葉樹を含めてもこのような葉裏の樹種は見ない気がします。
樹皮が鱗状に剥がれるのも特徴です。乾燥してはいましたが、どんぐりも沢山落ちていました。12月上旬頃が最盛期でしょうか?関東では数少ないイチイガシ採集スポットです。
また、徳蔵寺には同じく市指定天然記念物のカヤもあります。幹周り3.6m・樹高23m・推定樹齢300年で、江戸時代中期頃から生育しているそうです。
※2024年12月1日撮影
隣接する大雷神社(徳蔵寺との境界は曖昧です)にあるイチイガシの若木。イチイガシは神社で神木として植栽されることは多いですが、寺院に植栽されることは殆どありません。神道とは関係があるのかもしれませんが、仏教とは直接の関係はないと思われます。徳蔵寺のイチイガシは神仏習合の時代に、大雷神社の神木として植栽されたものと思われます。
4年前に比べると樹勢が衰えたような気がします。
イチイガシの葉。
【さいたま市大宮区・武蔵一宮氷川神社】
氷川神社には、どういうわけかツブラジイが多数あります。関東ではスダジイばかりなので植栽起源だと思いますが、何故ここにだけあるのでしょう?
板根が発達した個体もあります。11月下旬頃に来ると、沢山のどんぐりが落ちています。
氷川神社には大きな赤い鳥居があるため、京都の下鴨神社に雰囲気が似ています。下鴨神社の糺の森にもツブラジイがありました。
【さいたま市見沼区・南中丸のアカガシ】
住宅街の中に、アカガシの巨樹が1本だけあります。旧大宮市指定天然記念物です。
上の方の枝は枯死していますが、それ以外は樹勢は良好に見えます。
大粒のどんぐりが落ちていました。ここは1本しかありませんが、何故か結実が良いです。気づいてないだけで、周囲に他にアカガシがあるのかもしれませんが…。