以前にも書きましたが、東京の葛西臨海公園にはアマミアラカシと思われる個体があります。

https://ameblo.jp/py8-e5c3/entry-12347956496.html

 

このアマミアラカシ?の写真を沖縄在住の方に見ていただいたところ、やはりアマミアラカシのように見えると仰っていました。

そして、葛西臨海公園の個体がアマミアラカシで、琉球地方から苗木が持ち込まれたのならば、園内に植栽されているシイもオキナワジイなのでは?という期待も湧いてきました。 そこで本日、葛西臨海公園に確認しに行きました。

 

園内のシイのある場所へ向かうと、私の期待通りの姿をした木がそこにはありました。

オキナワジイ!!

図鑑やネットで見た写真と全く同じどんぐりです!

凄い!東京にオキナワジイがあるなんて!

葉はスダジイと殆ど同じように見えます。

 

私はオキナワウラジロガシのどんぐりを拾いに行った時にオキナワジイの木自体は見ているのですが、その時はどんぐりが殆ど見つからず、スダジイとの違いもいまいちわかりませんでした。そのため、オキナワジイのどんぐりを見るのは今回が初めてのようなものです。

園内にはスダジイに加え、少数のツブラジイもあったため、葛西臨海公園には日本のシイ全種類が植栽されていることになります。

 

園内はオキナワジイ、アマミアラカシ、マテバシイの他に、ソテツやヤシ類なども植栽されているため、まるで奄美や沖縄に来ているようです。流石に海は奄美や沖縄とは比較できませんが…。海が近いため、園内にはカニが歩いていました。

 

持ち帰ってきたオキナワジイのどんぐりです。南ぬ島から来たどんぐりです。

※「南ぬ島」は「ぱいぬしま」と読み、琉球語で南の島という意味です。

下の写真は、昨年採集したスダジイのどんぐりです。

オキナワジイはスダジイに比べると、どんぐりは大粒で丸みがあり、殻斗はスダジイほど反り返らないように見えます。

 

日本どんぐり大図鑑によると、奄美大島では現在も雑炊として食べられているそうです。

 

※9/30追記

写真を撮り直し、差し替えました。図鑑によると、スダジイとオキナワジイの違いは、スダジイは殻斗の鱗片状突起の先端がやや反り、オキナワジイは殻斗の鱗片状突起が殻斗に合着するそうです。しかし、スダジイにも突起が殆ど目立たない個体があるので、スダジイの変異である可能性も出てきました…。また、園内のオキナワジイと思われる個体はまだどんぐりが熟していない個体が多く、比較検討が難しいので、少し様子を見ようと思います。