どんぐりの季節にはまだ少し早いので、今回は自宅で育てているどんぐりの一部を紹介します。

育てている種類は、いずれも東京では希少な種類や見られない種類です。

 

アベマキ。2013年秋に日比谷公園で拾ったどんぐりを植えたものです。クヌギに比べると生長は遅いですが、根は非常に深く伸びます。中部地方以西にお住まいの方には馴染み深いどんぐりかもしれませんが、関東在住の私にとってはレアなどんぐりのひとつです。

 

フモトミズナラ。2016年8月に愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)で拾ったどんぐりを植えたものです。ミズナラと違って耐暑性があるので、暖地でも生育が良いです。私の家には、群馬県産のフモトミズナラもあります。

 

ナラガシワ。2017年秋に東京都八王子市で採集したどんぐりを植えたものです。岩手・秋田県~九州に分布するといわれますが、関東ではまず見ない木です。このナラガシワは絶滅危惧ⅠB類になっている東京の自生ナラガシワの子孫なので、遺伝子的にも貴重だと思います。

 

ハナガガシ。2017年秋に林試の森公園で拾ったどんぐりを植えたものです。陰樹なので、陽樹のナラガシワなどに比べると生長が遅いです。ハナガガシは四国・九州の一部に分布しますが、林試の森公園のハナガガシはどこから来たのか気になります。林試の森公園にはアラカシもあるのでチンゼイガシが誕生することも期待したのですが、発芽したものは全て純粋なハナガガシのように見えました。

 

オキナワウラジロガシ。2014年秋に沖縄県西表島で拾ったどんぐりを植えたものです。最初は数本あったのですが、皆枯れてしまい、現在は1本だけになってしまいました。亜熱帯の土壌が浅い環境で育つためか、背丈の割には根が浅いです。冬季は室内に入れて育てています。京都府立植物園・高知県牧野植物園では屋外に植栽されていたので、ある程度大きくなれば、暖地では屋外で越冬できるようです。

 

アマミアラカシ。2015年12月に沖縄本島で拾ったどんぐりを植えたものです。オキナワウラジロガシと違って1年目から屋外で越冬できました。耐寒性は本土のアラカシと同じようです。まだ若木ですが、本土のアラカシよりも葉は細長いです。

 

今回は紹介しませんでしたが、私の家には他にレッドオーク、ピンオーク、イングリッシュオーク、コルクガシなどの外国産種もあります。苗木からではなく、どんぐりを自分で拾ってきて育てると、とても愛着が湧いて楽しいです。

 

ところで、個人宅で育てている植物を植物園などに寄贈することってできないのでしょうか?ハナガガシやフモトミズナラは希少なので、植物園に寄贈できたらなぁと思うのですが…。

 

来週辺りからクヌギ、アベマキ、ミズナラ、カシワ、スダジイ、マテバシイ、クリ、レッドオークなどが落下最盛期に入るかもしれません。とても楽しみです!