2017年掲載

2024年10月3日改訂・再掲載


英名:English Oak,Pedunculate Oak,Common Oak

学名:Quercus robur

別名:ヨーロッパナラ、オウシュウナラ、イギリスナラ

分布:ヨーロッパ・アフリカ北部・アジア西部

樹高:35m 落葉高木


ヨーロッパを代表するナラで、海抜450mくらいまでの低地の森林に自生する。土壌の豊かな湿った水はけの良い土地を好む。

日本では、園芸品種が都市に植栽されることがあり、苗木も流通している。中央アジア・北アメリカにも導入された。

 

葉は長さ12cm。カシワの葉を小型化させたような感じであり、葉柄は短い。

 

花は4月に開花し、どんぐりは10月に熟す。

どんぐりは長さ約2.5cm。細長く、蝋状物質が付着する。殻斗の柄は長い。ペダンキュレイトオークとも呼ばれるが、ペダンキュレイト(pedunculate)とは「柄のある」という意味である。

 

樹皮は灰色で縦に割れ目が入る。長寿で大木になり、「森の王」とも称される。幹周囲10mを超える巨樹が多数存在し、樹齢1600年以上のものも知られる。

材は硬くて丈夫だが加工しやすく、建築材・船材・その他の様々な用途に用いられる。


【園芸品種】

イングリッシュオーク ファスティギアータ 学名:Quercus robur 'Fastigiata' 

枝が直立して細長い樹形になる園芸品種。

ファスティギアータの樹形。植木畑で苗木が育成されている姿も見かける。

イングリッシュオーク ペンデュラ 学名:Quercus robur 'Pendula'

枝垂れ性の園芸品種。

 

【交雑種】

イングリッシュオーク×フユナラ 学名:Quercus×rosacea

イングリッシュオークとフユナラ(学名:Quercus petraea)の雑種。フユナラはイングリッシュオークよりも高標高に生え、両者が混生する場所では交雑が定期的に起こる。