モクレン、ハクモクレンと同時期に花を見られるのがコブシとシデコブシだ。
まずはコブシ。
武蔵野市サンヴァリエ桜堤にて。
コブシの花を見ると、春がやってきたことを実感する。
コブシは花の付け根に葉があるが、タムシバにはない。
モクレン、ハクモクレンが中国原産なのに対し、コブシは日本にも自生する。
野生のものは山野に生えるが、庭木、公園樹、街路樹としても利用される。
樹高は10~15m、稀に20mほどの大木になる。
和名は実が握り拳に似ていることに由来する。
続いて、シデコブシ(ヒメコブシ)。
武蔵野市サンヴァリエ桜堤にて。
シデコブシは日本固有種で、愛知県、岐阜県、三重県の一部に分布する。
丘陵地の湿地に自生するが、野生のものは準絶滅危惧種となっており、天然記念物に指定されている自生地も多い。
庭木や公園樹として植栽される。
花は白色~桃色で、コブシよりも花被片がずっと多い。
樹高は2~5mだが、自生地では10mを超えるものもある。
私は愛知県瀬戸市の海上の森、名古屋市の東国山を訪れたことがあるが、そこにもシデコブシが自生しているという。
その時は花の時期ではなかったため、目に留めなかったが、自生の姿もいつか見てみたい。