広島 0 - 1 リバープレート
皆川
茶島 ドグ
航平 柏
カズ アオ
佐々木 千葉 シオ
卓人
楽しさも、難しさも、嬉しさも、悔しさも、幸せも感じた試合だった。
立ち上がりの相手の圧力を耐え、徐々にうちがペースを握るようになり、決定機をたくさん作って。思い描いた通りの試合ができていた。
でも再三の決定機を悉く決め切れない。そんな格下を見逃してくれるほど、南米王者は甘くない。
失点は卓人のミス。そんなことを言う輩がいるけれど、私は言いたい。それはただの結果論だろう、と。
もしあの場面で卓人がキャッチできていたら?あなたはたまたまキャッチできただけでミスだと言えますか?今みたいに卓人を責められますか?
どうせナイスキーパーって言うんでしょう?
卓人はチームに迷惑をかけたと言った。
キャッチorパンチングの問題ではない、とも。
本人がそう言うのだから、後者はそうなんだと思う。
でもね卓人。失点は卓人のミスのせいなんかじゃない。
何があったかシオの体勢が崩れて、シオのマークの選手がフリーになって、そこで卓人と競られて、詰めた選手に決められた。
それって誰か特定の選手のせいにできるものなの?
強いて言うなら一瞬の隙を突かれたくらいしか言い様がない気がしている。
GKが卓人じゃなかったらすでに失点していたし、そもそもこの場に立ってなどいられなかったよ。
どんな相手だろうと、1失点はある程度仕方ない。ましてリーベルは格上なのだから尚更だ。
失点よりも、チャンスをひとつも決めることができなかったことの方が問題。敗因はそこにある。
多くの決定的なシュートを外した皆川。3度の決定機。最低でも1つは決めなければならなかった。
コンスタントに試合に出ているエースや若きエース(と呼ばれるようになってた!)と違うのは、そういうところなんじゃないかな。
マゼンベ戦よりもさらに頑張ったチャジ。
相手が嫌がるポジションをとったり、ボールを収めたり、さばいたり、セットプレーだったり。そこはよかった。
ひとつだけ。チャンスは自分で行けばいい。
シュートが外れたってチャジが作ったチャンスでチャレンジした結果なら、誰も責めたりしない。
唯一打ったシュートだって得点の匂いがするいいシュートだった。どんどん仕掛けて打っていいよ。
しばこーもガクも浩司も負傷中。シャドーの、しかもパスを供給できる選手が悉くいない。
チームにとっての大ピンチは、チャジにとってはチャンスでしかない。
今のところよくやってる。でももっともっと、できる。
次もある。天皇杯もある。ここで結果を残せば来年…いや、将来が変わるよ。
期待してる。
試合中によく笑っていたドグ。ドグが笑うのは、大抵上手くいっていないとき。
だから上手くいっていない苦笑いなのか、CWC特有の空気が楽しいから笑顔なのか、わからなかった。
答えは途中に出た。ドグは明確に疲れていた。
パスが大きく逸れる、ボールを持ったまま足がもつれる。
頭で描いた自分に、身体が付いて来ない。だから笑っていたんだ。
無理もないと思う。
ドグは、この5連戦の間ほとんどの試合で90分フル出場。ポジション柄、相手と身体をぶつけ合うことも多い。
休ませてあげたいけど、満身創痍のチームには代わりもいない。
しんどいねドグ。ごめんね。頑張って。
それしか言うことがなかった。
格上相手に互角、内容だけならそれ以上の闘いができた。
それでも勝ったのはリバープレートだった。
どんな闘いをしても、結果を出すのが強いチーム。
勝てたと思うし、寿人が言う通り自分たちでそのチャンスを手放してしまったから、本当に悔しいけど、負けは負け。これがサンフレの実力。
受け止めよう。それがJリーグ王者としての最大限の矜恃だ。
0-1になってからのリーベルは時間の使い方やボール回しが上手すぎるし、ボールを取れそうにないし、正直勝てる気がぜんぜんしなかった。
そんな相手に対して善戦した末に負けて、本当に悔しいと思える。これがどんなに幸せなことか。
選手たちはよく頑張ったよ。頭抱えたりヒヤヒヤもしたりもしたけどそれすら楽しかった。そんな試合なかなかない。
幸せな時間をありがとう。
世界を紫に染めるまではできなかったけど、日本を紫に染めることと、世界にサンフレッチェの名前を知ってもらうくらいはできたと思う。
アフリカ王者には、3年で追いついた。
3年後には、南米王者との差を埋めてやろう。
サンフレはもっと強くなる。
*
最後は中3日でアジアの絶対王者広州恒大。
ずっと広州とやってみたかったけどまさかCWCで相見えるとは予想外だったな( ̄▽ ̄)
サンフレがアジアで闘えるかどうか、力を試すには十分すぎる相手。
千葉が累積で出られない緊急事態は、ミズシオササショーで乗り切れる。
疲労があるのはわかっている。
でも負傷者も疲労も、乗り越えてきたからこのチャンスがある。
もう悔しいのはたくさんだ。
勝って終わろう。