手術から三日程が過ぎ

流動食だけで

日々入院生活を続けている

 

 

 

それでも

 

最近の手術は

大きな手術創がないので

(腹膜鏡の手術では

小さな穴が4ヵ所から

6ヵ所くらい)

 

かつてのような

術後の絶対安静ではなく

動けるようになったら

(いや動けなくても)

 

出来るだけ棟内を歩けと言われるあし

 

「じっとしてると

治りが遅いから

出来るだけ運動するように」

 

二言目にはそう言われるのだが

 

こちとら

まだ管が三本も繋がっているタラー

 

この三つを連れ持って

(点滴スタンドを持って)

歩くのは結構辛いショボーン

 

(特に尿管カテーテルは辛い)

 

その上

憩室炎のため

あの

流動食以外

絶食であるえー

(動く気など起こる筈がない

 

 

しかし

 

病室にいても暇なのは確かで

もっぱらYouTubeを見てるか

本を読んでいるしかない

 

(日頃から地上波TVはあまり見ない)

 

後はスポーツ中継くらいだが

バファローズファンなので

パ・リーグしか観ないてへぺろ

(よって地上波など

やっている筈がない)

 

けれど病院内にはwi-fiが無いので

スマホのデザリングを利用して

持ち込んだノートPCで

もっぱら見ていた

 

(但しこのデザリング機能は

べらぼうにデーターを食うので

通常契約ではあっという間使い切ってしまう

あわてて無制限の契約に

切り替えざるをえなかった)

 

 

この頃になると

 

病棟内の状態がおおよそ判って来る

 

 

担当ナースは基本的に

昼勤務夜勤務で朝と夕方に

検温と血圧測定を兼ねて挨拶に来る

 

ちょっと慣れると

おおよその担当ナースの顔ぶれも判って来る

 

主任クラスのベテラン

それを補佐する中堅

それとまだ新人

3タイプに分かれる

 

最初担当が多かった

中堅クラスのISIさん

非常に小柄で一見かわいいので

密かに”ちっちゃいISIさん”と呼んでいたが

見かけによらず(失礼な)

大変有能なお方である

 

自分の腕は

人よりも血管が深く細いそうなので

採血点滴のルート取りに

大騒動になることが

たまにある

 

それなのにISIさん

ほとんど何のためらいもなく

一発で済ませてしまう

(密かに「できるっ!」と

称賛してしまう)拍手

 

もう一人

最初の頃担当が多かった

ルーキーナースのIKEちゃん

 

まだまだ初々しさが残っていて

笑顔がかわいいニヤリ

 

口癖がいつも「うふふ」であったが

 

この「うふふ」曲者

 

 

 

良くても「うふふ」失敗しても「うふふ」

で済ませてしまえる

 

なかなか芯は強そうな娘でもあるニヤリ

 

 

 

次の日の早朝

”ちっちゃいISIさん”

早朝の採血に来てくれたんだけれど

珍しく1回目を失敗びっくり

 

大抵こういう時

若いナースは

テンパッテしまうんだけれど

 

さすがは中堅のベテランさん

慌てず騒がず

反対の腕で一発採血!?

 

当然のような風で

済まされて行きました拍手

 

 

 

その後

朝の見回り回診時に

消化器科の先生からは

 

唐突に

今日の昼食からは

固定食に出来るよ

 

と嬉しい知らせグッ

 

(あ~やっと

あの流動食から解放される)爆  笑

 

 

 

しかし

 

泌尿器科の先生からは

(今朝はT先生とK先生)

あまりいい知らせをくれないショボーン

 

どうやら手術後のドレンの量が

減らないのが懸念材料らしい

 

”尿瘻”の可能性が高いと言う

(手術前の説明の中にあった

可能性のある術後の合併症に

明記されていた

尿瘻である)

 

 

残念ながら

短期間の退院は難しい

と告げられる

 

午後には主治医のI先生も来て

基本的に同じ説明を受ける

 

日数単位ではなく

週単位での延長になると言われ

最悪再手術もあり得ると…………

(ハァァァ~)ショボーン

 

最初の頃は

2週間から最長でも

3週間の入院と

言っていた手前

 

いつもは断定的な物言いの

I先生が

この日は珍しく(?)

殊勝な説明に終始されていた

 

(やはり尿管をブチ切った

傷つけてしまったことが

問題と感じておられるのかな?)

 

夕方T先生が

再度来られて

 

駄目押しを言ってくるガーン

 

最悪ドレンを残したままの

退院も有りうるとまでの

話が進み

 

どうも長期戦の覚悟が必要に感じる

(事実その予感は的中する事になる)

 

 

 

夕方

憩室炎の抗生剤投与のため

点滴ルートを取り直さなければならなくなったのだが

 

この日のナイト担当の男性看護師

(この病棟には3人の男性看護師がいるそのうちの一人)

”蘊蓄が多いわりにあまりいい結果が出ないMYA君”

 

3回チャレンジしてくれたが

どうしても入ってくれない

失敗…………

 

仕方なくメンバーチェンジ

 

(くそぉ悔しいなぁ

と言い続けていたMYA君

次回は頑張ってくれ)ニヤリ

 

 

代りに来てくれたのが

ベテランのSKAさん

 

「ここやな」

と狙いを定めて

一発で入れてしまうびっくり

成功!爆  笑

 

 

 

けれど

 

ここで「さすがっ!」

と絶賛すると逆に怒ってくるムカムカ

 

「どうせそれだけ歳食ってるって

言いたいんやろ!」プンプン

 

あまり

お歳に関する事を

言うと気にされます

 

けれどこの病棟では

トップクラスのナース

 

皆から頼りにされています

 

(声が大きいので

病棟のどこにいても

すぐに判ってしまう)

 

密かに

”ガハハのブルドーザーSKAさん”

通り名を奉ったニヤリ