今日は特許分析の観点について考えていることを書いてみる。

 

・特許分析は事業に活動の方向性を示したり、知財で優位に立てる事業モデルを提案することにより知財経営(IPランドスケープ)に貢献することが重要である。

・特許分析の観点は、例えば下記が有益である。

 ・・発明者情報から他社の開発の動きを見える化する

 ・・経過情報から他社の開発の注力分野を見える化する

 ・・外国出願状況から他社が外国に展開しようしている技術や実施しようとしている技術を見える化する

・事業場の方向性をヒアリングした上で、事業場の目標(例:シェア〇〇%を取りたい、〇〇社に勝ちたい)という目標を実現するための戦略を立案することを考える(知財が独自に分析すると、事業場にとって価値の低い物になるので、適宜摺合せをすべき)

・特許情報だけでなく、なるべく実際の他社製品やIR資料などの他社情報を照らし合わせながら特許分析をした方が、地に足のついた分析ができる

・漫然と分析していては、分析に多大な時間を要するし、「分析して終わり」になってしまうのでよろしくない。事業場のヒアリング結果や簡単に分析した結果から「他社はこのような方向性をもっていて、当社はこうすべき」との仮説を立て、仮説を立証する上で必要な情報を考え、その情報を得るために分析する、というスタンスにした方がよい。このような考え方とすることで、分析に要する時間も劇的に削減できる。