女の子は、明日も。/ 飛鳥井千砂 | ◇◇... act イラストフリー素材blog

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読み終えました~( ´ω` )。久々に書籍の記事の更新~!記事の書き方変えちゃったけど。


「女の子は、明日も。」  飛鳥井千砂さん

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結婚、出産、育児、不倫、不妊、出世、地位、役割などなど、女性のライフスタイルの中で起こりうる様々なキーワードが取り上げられてる。

率直に読んだ感想としては、「女性である自分を受け入れる、生きていく」っていうのが、大変なことで若干こわいなってこと。というのも、話に登場する女性らが20代後半から30代前半且つ、既婚っていうことがあって、私にはかなり未知の世界であったから。

フレーズをピックアップ。

「確かに出産や子育てをすることで、時間が取られてお金が稼げないと思っていたが、守るべきものが産まれれば、どんな手を使ってもという考えは前向きだし、そうあるべきな気がする。子供のために。」

「誰にでも、どれだけ欲しがっても、どうしても手に入らないものって、きっとあってさ。そういうものがあるってことにおいては、誰でも平等だと思うんだけど、僕は」


登場する4人の女性それぞれの視点から4章で書かれていて、4人とも容姿や性格、職歴、配偶者の年齢や地位、何もかもが違うけど、それぞれで問題を抱えてる様子が書かれてた。

こういう人はいるんだろうなぁ、と想像する範囲に留めたいけど、実際こんな悩みを持つ女性や夫婦はどこにでもいるんだろうなって、そんな感じです。

自分がどうありたいって理想を持っても、大抵うまくはいかないし。自分以外の誰かの人生から学ぼうっていったって、他人のことが自分に応用できることってホント少ないと思う。だから、悩むんだけど、似たような悩みをもつ人は腐る程いるってこと。

誰かに相談することは大切なことだけど、相談するからこそ生まれる摩擦みたいな人間関係の難しさも書かれてました。自分の悩みも、身近な人との人間関係も、それらを全部引っくるめて、たとえどんな状況であっても、自分で最後まで蹴りをつけて納得するところまで落とし込むのが「大人」なんだなと切々と思いました。

そして結婚することによって背負うものって大きいし、こわいけど、そんなこと言ってても仕方ないとも思った。


ちょっとあらすじ。
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満里子は高校時代は校内一の美少女で、今は医師のセレブ妻。悠希は、学校の中心的存在で、今は大手出版社の編集部に身をおくエリート会社員。理央は帰国子女の自由人で、今は翻訳家としてヒットし、フリーの翻訳家という一風変わった仕事をしている。仁美はバトミントン部に所属しクラスでは目立たない存在、今はマッサージ師のパートをしている。

高校時代の同級生の彼女らはたまに顔を合わせながらも、いつも一緒にいるような関係ではなかった。そんな彼女らが再会するきっかけとなったのは、満里子が翻訳家として人気を出し雑誌で取り上げられている理央の記事を目にしたことから始まる。満里子が出版社に連絡をすると、電話ごしに悠希が対応し、食事会の仲介をしてくれるという。理央を雑誌で取り上げたのも悠希であり、さらに悠希は偶然仁美の勤めるマッサージ店に客として訪れ、仁美とも再会を果たしていた。そんなこんなで、もともと全く違うタイプで現在も違う道を歩む4人が再会し、定期的に食事会を開くようになった。そんな中で彼女らが抱える問題を4人で共有するのだけれど、ーー。

高校時代の挿絵イラストがすごいイメージしやすかった。
左から、理央・満理子・悠希・仁美。

女性であることに甘えたくないって気持ちや、なかなか表立ってできない話が溢れ出して涙するシーンや、結婚して数年の夫婦だから訪れる溝。すべてが、イメージしやすかった。

自分が同じように悩んだ時にも「自分はこうだけど、他にも~で悩んでる人はたくさんいる」っていうように、気持ちを切り替えられる視野の広さがあればいいけど、当事者となってしまうと、「どうして自分が?」ってなっちゃうんだろうな。

夫婦となり、結婚したからこそ得ることができる幸福も苦しみも痛みもあると思うけど、壁にぶつかってもそれを夫婦でなんとかして乗り越えていくってステキ。

私は自分が両親から(時に無理を強いられながら)沢山お金をかけて育った人間だから、自分が親になったら「自分の子供のためになら、なんだってできる」ってあうような親になりたい。簡単なことではないけど。

女性が輝けるのも、男性がいるからこそだし、男性が生きていけるのもやっぱり女性がいるからこそ、なのかな。今は独身の人が増えてるっていっても。

誰に読んでほしいじゃなくて、女性なら読んで共感できるところも多いと思う。私は共感よりも気づき、の方が多かったかもしれないけど。

なんか加えたいことあったら後から追記しよ。

おわり