ここ数年、アフガニスタンを舞台にした本がいくつかヒットしました。残念ながら日本語訳されていないものもありますが、是非挑戦してみてください。歴史書を読むのと異なり、ストーリーを楽しみながら、アフガニスタンがどのようなところかご想像いただけると思います。




オススメNo.1 「カブールの本屋」

ノルウェー人女性ジャーナリストが、カブールにある本屋の店主と出会い、彼の家族と共に生活をすることに。そこで聞いた話、見た話から、アフガニスタンの一家の生活や家族一人一人の目を通じたの経験、心理を細かく綴ったノン・フィクション作品です。面白いのであっと言う間に読み終えます。家長の絶対主義、女性の置かれている立場、自由恋愛の難しさ、少女売春、貧しい家庭の境遇等...アフガニスタンが抱える多くの課題が登場します。

アスネ セイエルスタッド, Asne Seierstad, 江川 紹子


オススメNo.2 「Kite Runner」

全米で非常に好評だったこの本も、残念ながらまだ日本語に翻訳されていないようです。アフガニスタンで生まれた男の子の幼馴染との悲しい別れと大人になってからの再会、アフガニスタンの内戦の悲惨さや、身分・階級の差による対照的な人生の展開を描いています。


Khaled Hosseini
The Kite Runner


とても泣けるストーリーなので、翻訳されていないのは残念です。近々映画化もされる予定です。


オススメNo.3 Swallows of Kabul

タリバン政権下のカブールを描いた小説。タリバン政権下で、人々の価値観がどのように抑圧され、蝕まれていったかを、2組の夫婦を通じて描く、これまた悲しいストーリーです。

Yasmina Khadra, John Cullen
The Swallows Of Kabul

面白さはKite Runnerや「カブールの本屋」に及びませんが、タリバン政権下における首都カブールの生活がどのようなものだったのかを想像するには良い本です。ちなみにペンネームの「Yasmina」は女性の名前ですが、書いているのは、アルジェリアの元軍人さん。

カブールの本屋―アフガニスタンのある家族の物語