「人生の10年を部活に奪われた」小学校教諭の叫び 部活顧問は「労働問題」、拒否できると指摘

働き方

2023/05/31

 

 厳しい職場環境から、ブラックな仕事と言われるようになった「教師」という職業。その激務の原因の一つが、部活動の顧問だ。経験がない競技の指導を任され、休日返上で長時間労働を強いられる。しかもそれは本来の仕事ではない――。「顧問は拒否できる」と呼びかけ、引き受けるかどうかを選べる職場をめざして2021年に設立された任意団体「全国部活動問題エンパワメント(PEACH:ピーチ)」。参加する組織は全国に広がり、現在は北海道から九州・沖縄まで24団体を数えるほどになった。部活の指導を学校外に委ねる「地域移行」が進むなか、PEACHの代表で愛知県の小学校教諭、加藤豊裕(あつひろ)さんに、顧問を強いられる教師たちの現状について聞いた・・・

 

ー・-・-・-・-ー・-・-・-・-

 

 

全国部活動問題エンパワメント(PEACH)とは?

私たちPEACHは、部活動問題の解決を目指す教職員組合・団体の全国組織です。2021年12月、部活動に苦しむ教員やその支援者が全国各地から都内に集ったことを契機として発足しました。部活動は教育課程外の活動であり、設置義務がないにもかかわらず、ほとんどの中学校・高校が教員にタダ働きを強いる形で部活動を設置・運営しています。教員に対する「顧問への就任強制」をはじめとする様々な問題に対処すべく、私たちは各地域で、ときには地域の垣根を越えて、組織的かつ積極的に行動します。

 

PEACH加盟団体(2025年8月現在)