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双葉町前町長 賠償求めた裁判 東京地裁 東京電力に賠償命じる

 NHK

 

14年前の東京電力福島第一原発の事故で、町役場を埼玉県に移転させた福島県双葉町の前の町長が、国と東京電力に個人として賠償を求めた裁判で、東京地方裁判所は「生活環境が基盤から失われ、精神的苦痛は大きい」として、東京電力に対し、およそ1億円の賠償を命じました。一方、国の責任については認めませんでした。

14年前、双葉町の町長として原発事故の対応にあたった井戸川克隆 前町長(79)は、事故で避難を余儀なくされ多額の損害が生じたとして、国と東京電力に個人として7億5000万円余りの賠償を求めました。

30日の判決で東京地方裁判所の阿部雅彦 裁判長は「町から避難を余儀なくされ、生活環境が基盤から失われた。いまだに自宅周辺の避難指示は解除されておらず、原告が被った精神的苦痛は大きい」と指摘し、自宅や土地の損害や慰謝料などとして、東京電力におよそ1億円の賠償を命じました。

一方で、前町長側が「国の避難指示が遅れたため、大量に被ばくした」などと主張したことについては、「原告の避難状況に顕著な変化が生じたと認めるには足りない」として、国の責任は認めませんでした。

 

 

判決のあと、井戸川 前町長は「原子力行政の欠陥で双葉町民は避難を余儀なくされたのに、国の責任はないと言い切った。これほどひどい判決はなく、残念だ」と話していました。

 

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