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玉川上水沿いの樹木8本のうちの一部を伐採

 反対署名は1.7万筆

 

伐採作業が進んだ玉川上水沿いの樹木=2025年6月24日午後1時55分、東京都三鷹市井の頭2丁目、平山亜理撮影© 朝日新聞社

 

 東京都三鷹市井の頭2丁目の玉川上水沿いの樹木8本のうちの一部が24日、地元住民らが反対するなか伐採された。木を残してほしいというオンラインの署名が1万7500筆ほど集まっていたが、管理する都が伐採を決めた

玉川上水沿いで樹木の伐採作業が進められた=2025年6月24日午後1時55分、東京都三鷹市井の頭2丁目、平山亜理撮影

 

 伐採された樹木が生えていたのは、玉川上水にかかる「若草橋」前の歩道。隣接する宅地開発にともない、ケヤキやエノキなど8本の伐採が決まっていた。

 住民らは「生態系を守ってほしい」と反発。この宅地の購入を検討している男性によると、男性も木を残したまま土地を買いたいと開発業者と話していたといい、都に伐採の延期を求めていた。

 

 都は当初、23日に伐採する予定だったが、反対する住民らが現場に集まっていたこともあり、見送られていた。24日も近くの住民の男性と作業員らがもみ合いになったが、警察官も間に入るなか、伐採作業が進められた。

 都西部公園緑地事務所の担当者は「根が民地に越境しており、その土地を開発する業者が伐採するということなので、計画通りに伐採した」と話す。

 伐採に反対してきた市民団体「井の頭自然の会」の鈴木浩克代表(60)は「玉川上水は歴史環境保全地域にも指定されている場所なのに、開発業者の要望で伐採されることは納得できない」と話している。

 麻布大学元教授の高槻成紀さんも同様に伐採に反対してきており、「玉川上水は都市に残された最後のとりで。昭和の開発気分を見直さないと、みすぼらしい都市になる」と話す。(平山亜理)

 

玉川上水沿いの樹木8本のうちの一部を伐採 反対署名は1.7万筆 [東京都]:朝日新聞

 

三鷹市の玉川上水沿いで樹木伐採へ 住民が反発、反対署名1万7千筆

東京都三鷹市井の頭2丁目の玉川上水沿いにある8本の樹木について、管理する都が伐採を決めたことに住民から批判が高まっている。伐採に反対する1万7千筆の署名が集まっており、住民は「生態系を守り、木を残してほしい」と訴えている。

伐採が決まった玉川上水沿いの樹木=2025年6月16日、東京都三鷹市三鷹市井の頭2丁目、平山亜理撮影

 樹木があるのは玉川上水にかかる「若草橋」前の歩道。周辺の宅地開発にともない、ケヤキやエノキなど8本が伐採されることが決まった。

 近くに住む新子千晴さん(40)は、木を切ることで生態系が崩れてしまうと懸念。樹齢は50年から100年のものもあるといい、昨年10月にオンラインで反対の署名を呼びかけたという。

 署名をふまえて伐採反対を伝えたところ、都もいったん伐採を中断。しかし最近になって、今月23日に伐採することが決まったという。

 都西部公園緑地事務所によると、木の根が民地に越境している状態で、担当者は伐採反対の声について「ご意見は受け止める」としつつ、「開発側にも待ってもらい、事業にも影響があるため、切らざるをえない」と話している。(平山亜理)