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鉄道
瀬戸大橋で列車立往生 JR瀬戸大橋線 近く運転再開へ
10日、JR瀬戸大橋線で架線が断線した影響で、高松発・岡山行きの快速列車が瀬戸大橋の上で立往生し、乗客およそ150人がおよそ6時間にわたって列車内に一時取り残されました。
乗客は別の列車に乗り換えて岡山県内の駅に移動し、JR四国によりますと、午後7時半ごろに瀬戸大橋線の運転を再開させる見込みだということです。
JR四国によりますと、10日午前7時半すぎ、JR瀬戸大橋線で架線が断線しているのが確認され、岡山県の児島駅から香川県の宇多津駅の間の上下線で運転見合わせとなっています。
この影響で、高松発・岡山行きの快速列車「マリンライナー10号」が瀬戸大橋の上で立往生し、乗客およそ150人がおよそ6時間にわたって列車内に一時取り残されました。
乗客は午後1時半ごろまでにJRが用意した別の列車に乗り換えて、岡山県の児島駅に向かいました。
JR四国によりますと、けが人や体調不良を訴えている人はいないということです。
JR四国は断線した架線の復旧や立往生した列車を移動させる作業を行い、午後7時半ごろに瀬戸大橋線の運転を再開させる見込みだということです。
JR四国 会見で陳謝 “自力走行できない状態”
JR四国は臨時の会見を開き「長時間、列車内で乗客を待たせたことをおわびする」と陳謝するとともに、3基あるパンタグラフがすべて損傷していて、自力で走行できない状態だと明らかにしました。
午後5時から高松市の本社で開いた会見で、JR四国の鉄道事業本部長を務める長戸正二専務取締役は「長時間、列車内に乗客を待たせたことや運転を見合わせていることを深くおわび申し上げます」と陳謝しました。
そして架線が断線した現場周辺では、架線を支える部品や金具が損傷しているほか、7両編成の列車の3基あるパンタグラフがすべて損傷していて、自力で走行できない状態だと明らかにしました。
その上で原因については「パンタグラフと架線の間に何らかのトラブルが発生した可能性はあるが、具体的な原因は調査中だ」と述べました。
JR四国によりますと、午後4時時点で特急列車や快速列車などの運休や一部運休した便があわせて100本にのぼり、1万3000人に影響が出たということです。
JR四国は断線した架線の復旧や立往生した列車を移動させる作業を行い、午後7時半ごろに運転を再開させる見込みだということです。
列車の乗客「とにかく疲れました」
瀬戸大橋の上で立往生した列車の乗客は、午後1時半ごろ、JRが用意した別の列車に乗り換え、およそ45分後に岡山県倉敷市の児島駅に到着しました。
駅に到着した乗客は、窓口で運賃の払い戻しの手続きなどをしたあと、改札を出てベンチに座って休憩したりしていました。
大阪に行く予定で香川県の坂出駅から乗車したという50代の男性は「最初に橋の上でガタンという音がして、しばらくすると電気が落ち、どういう状況かと思いながら待っていました。予定は全部キャンセルになり、とにかく疲れました」と話していました。
「短時間で再開すると…」高松駅で混雑続く
JR高松駅では岡山方面の利用客が運行状況を確認するなど混雑しています。
高松市から名古屋に向かう予定の50代の会社員の男性は「駅に来たら乗る予定だった列車がとまっていて困りました。名古屋にあすの朝までに到着したかったのでこれから手段を考えます」と話していました。
高知県での里帰りを終えて埼玉県の自宅に帰る途中の夫婦は「高知駅を出発する際に架線のトラブルのことを知らされ、短時間で再開すると思っていたので困りました。高速バスで大阪まで行くか、フェリーを使って小豆島経由で岡山まで行くか悩んでいます」と話していました。
「参ったなという一言」岡山駅でも困惑の声
JR岡山駅では駅を訪れた人たちが駅員に状況を確認する姿がみられました。
10日は岡山市で中国・四国地方で最大級のマラソン大会「おかやまマラソン」が開催されていて、県外からも多くの人が訪れていました。
マラソン大会に参加し、自宅に帰る予定だった愛媛県の60代の男性は「ゆっくり帰ろうと思っていましたが、電車が止まっていてつらいです。仕方がないことですが、ほかの人たちも困っていると思うので早く復旧してほしいです」と話していました。
また、神奈川県から徳島県の実家を訪ねるために岡山に来たという60代の男性は「参ったなという一言です。動くまでとりあえず待つしかないですが、復旧のめどはもう少しタイムリーに出してほしいです」と話していました。
瀬戸大橋で列車立往生 乗客約150人約6時間車内に JR瀬戸大橋線 JR四国会見で陳謝 近く運転再開へ | NHK | 鉄道