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神奈川県
保釈認められずがんで死亡 2審も遺族訴え退ける 東京高裁
不正輸出の疑いで逮捕された化学機械メーカーの元顧問が、無実が明らかになる前にがんで亡くなったのは、拘置所の医師の対応が不適切だったからだと遺族が訴えた裁判で、2審の東京高等裁判所は、1審に続き訴えを退けました。
横浜市の化学機械メーカー「大川原化工機」の顧問だった相嶋静夫さんは、4年前、軍事転用が可能な機械を不正に輸出した疑いで、社長など2人とともに逮捕、起訴され、勾留中に見つかったがんで亡くなりました。
その後、無実が明らかになり、遺族は拘置所の医師の対応が不適切だったとして、国に賠償を求める訴えを起こし、1審で退けられたため控訴していました。
6日の2審の判決で、東京高等裁判所の木納敏和裁判長は、拘置所の医師の対応について「検査や輸血をして、外部の病院で診察してもらう調整を行っている。医学的に不適切だったとは言えない」として、1審に続き訴えを退けました。
一方、拘置所が外部の病院と調整していたことが、当時、相嶋さんに十分に伝わらず、相嶋さん側が別途、病院を探すなど混乱が生じたことを挙げ、「このような事態を防ぐための対応が望まれる」と付け加えました。
相嶋さんの長男は、判決のあと「残念だが拘置所の対応を改めるべきだという点は評価できる。拘置所は判決を受け止め、同じことが起きないように改善してほしい」と話していました。
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