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 気象

東京 埼玉の各地に記録的短時間大雨情報 浸水被害の情報相次ぐ

暖かく湿った空気などの影響で関東南部では雨雲が急激に発達し、東京や埼玉県では1時間に100ミリを超える猛烈な雨が降り、「記録的短時間大雨情報」が相次いで発表されました。気象庁はこのあとしばらくは低い土地の浸水や川の氾濫、土砂災害に警戒するとともに、落雷や突風に注意するよう呼びかけています。

雨雲予報 データマップ

 

関東甲信では暖かく湿った空気や気温が上昇した影響で、大気の状態が非常に不安定になって夕方以降、雨雲が急激に発達しました。

東京や埼玉県を中心とした関東南部には雨雲が次々と流れ込み、気象庁のレーダーによる解析で午後6時半までの1時間に▽東京・板橋区付近と練馬区付近、午後6時40分までの1時間に▽埼玉県和光市付近でいずれもおよそ100ミリの猛烈な雨が降ったとみられるほか、午後6時半までの1時間には▽埼玉県朝霞市本町で107ミリの猛烈な雨を観測しました。

 

 

さらに午後7時までの1時間には▽東京・北区志茂で102ミリ、▽埼玉県川口市本町で101ミリの猛烈な雨を観測し、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を相次いで発表しました。

この時間は神奈川県を中心に発達した雨雲がかかり、午後8時までの1時間には▽神奈川県が厚木市に設置した雨量計で44ミリの激しい雨を観測しました。

この雨で東京都と気象庁は一時、多摩川水系の野川と仙川に氾濫危険情報を出しましたが午後8時半すぎに解除しました。

大気の非常に不安定な状態はこのあとしばらく続く見込みで、気象庁は低い土地の浸水や川の氾濫、土砂災害に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風、それにひょうに注意するよう呼びかけています。

 

 

 

東京都内 「床下浸水」「車水没」通報相次ぐ(7時半)

東京消防庁によりますと、午後7時半現在、大雨の影響で都内では、板橋区や練馬区、それに清瀬市などで「床下浸水が起きている」、「道路が冠水し車が水没した」などの通報が数十件寄せられているということです。

これまでのところけが人や行方不明などの情報は入っていないということです。

 

 

板橋区の住宅街 道路冠水の様子(18:30前)

 

31日午後6時半前、板橋区の住宅街で撮影された映像です。

雨が強く降る中、住宅の前の道路が冠水し、川のようになっています。

路上に停止しているトラックはタイヤの半分ほどの高さまで水につかり、運転手とみられる男性が荷台の上に避難している様子も確認できます。

埼玉 住宅水につかるなどの情報相次ぐ(20時半)

埼玉県災害対策課によりますと、31日午後8時半時点で、大雨によるけが人の情報は入っていないということです。

一方、新座市では複数の住宅が水につかる被害が確認されていて、ほかの自治体からも住宅の被害の情報が寄せられているということです。

県は、引き続き情報を収集して状況の確認を進めています。

「バケツをひっくり返したような雨」

猛烈な雨が降った埼玉県朝霞市の根岸台では道路が冠水し、車が水に浸かって動かせなくなる被害が相次ぎました。

近所の人に手伝ってもらって車を動かしたという50代の男性は「夕方6時ごろに雷とともに、バケツをひっくり返したような雨が急に降りだしました。このあたりも多少の冠水はありましたが、前を走る車は通っていたので大丈夫かなと思って通行したところ車が止まってしまいました。まさかこんなことになるとは、信じられない」と話していました。

「腰まで水が」

また、埼玉県新座市の大和田地区では複数の住宅が水につかっていて、降った雨の勢いで流されたとみられる車の様子も確認できます。

近くに住んでいる人によりますときょう午後5時半ごろからいきなり雨が強まって30分から45分ほどの間に一気に水が押し寄せ、一時、車のタイヤが水につかって見えなくなったということです。

近くに住む80代の男性は「雨が降って腰の高さくらいまで水につかりました。置いていた自転車が水につかって見えなくなるくらいでした」と話していました。