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鉄道
JR福知山線脱線事故 車両保存施設 “一般公開しない方針”
107人が死亡したJR福知山線の脱線事故について、JR西日本は事故車両を保存する施設の建設を進めていますが、一般向けには公開しない方針を遺族側に伝えました。施設の一般公開をめぐっては遺族の間で賛否が分かれていました。
2005年4月に107人が死亡したJR福知山線の脱線事故で、JR西日本は事故車両などを保存する施設の建設を大阪 吹田市にある「社員研修センター」の隣で進めていて、施設は来年、2025年12月に完成予定です。
希望する遺族などの訪問を受け入れるほか、社員教育にも活用されますが、一般向けに公開するかどうかは遺族の間で賛否が分かれていて、関係者によりますと、JR西日本は一般向けには原則として公開しないという方針を遺族側に伝えたということです。
遺族などへの説明会が開かれることし11月ごろに正式に公表するとみられています。

JR西日本の長谷川一明 社長は、24日の記者会見で「公開のあり方について遺族の皆様からさまざまなご意見をいただきながら進めている。遺族や被害者の皆様に個別に説明をしている段階で、この場で、このことについてお話しすることは控える」と述べました。
鉄道 NHK
高知脱線事故 “規制雨量でも様子見 常態化” 調査報告書公表
去年6月の大雨の際、高知県で土佐くろしお鉄道の列車が崩れた土砂に乗り上げて脱線した事故で、国の運輸安全委員会は調査報告書を公表しました。当時、運転中止の規制雨量に達していたにもかかわらず運転士に中止を通告せず、社内では、規制値に達してもすぐに規制せず様子を見て判断することが常態化していたとしています。
去年6月の大雨の際、高知県で土佐くろしお鉄道の列車が崩れた土砂に乗り上げて脱線しました。
乗客はおらず、運転士などにもけがはありませんでした。
この事故について国の運輸安全委員会は、25日に調査報告書を公表しました。
それによりますと、当時、運転中止の規制雨量に達していたにもかかわらず運転士に中止を通告せず、出発した列車が土砂に乗り上げて脱線したということです。
社内では、規制値に達してもすぐに運転の規制を行わず、様子を見て判断することが常態化していたということで、雨が降った際の安全確保に対する意識が低くなっていたと指摘しています。
また、運転の規制は、運転状況を監視する指令員の判断で行うのではなく、社内規定に反して線路などを管理する施設車両区長の指示のあとに行うことになっていたということです。
その後、会社は事故当時の運用にあわせて規定を改めていて、これについて報告書は当時と同じような手順を明文化したにすぎず、再発防止策とは言えないと指摘しています。
そして、会社に対し、規制値に達したときは指令員が速やかに運転を規制できる仕組みを構築するよう勧告しています。