さっさとやめてくれ岸田自公カルト政治

 

◆経常黒字2.8兆円 5月で最大

 財務相が8日発表した5月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同月41.8%増の2兆8499億円だった。16ヶ月連続の黒字で、比較可能な1985年以降では5月として最大の黒字額となった。輸出から輸入を差し引いた貿易収支の赤字幅が縮小し、海外投資の利子といった第一次所得収支の黒字幅が伸びた。

 貿易赤字は1兆1089億円。輸出は自動車や半導体製造装置などが増えたことで12.1%増の8兆1324億円。輸入は石油製品などの増加により9.3%増の9兆2413億円になった。   (7月9日「毎日新聞」より)


 ◆実質賃金26ヶ月連続マイナス

 厚生労働省が8日公表した5月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、物価変動を考慮した1人当たりの実質賃金は前年同月から1.4%減った。マイナスは26ヶ月連続で、3月、4月に続いて過去最長を更新。
 大手企業を中心に賃上げが相次いだ今春闘の結果が反映され現金給与総額は上昇したが、物価高騰に追い付かない状況がなお続いている

 名目賃金に当たる現金給与総額は1.9%増の29万7151円で、29ヶ月連続のプラス。
 一方、統計の算出に用いる消費者物価指数が3.3%上昇し、差し引きで実質賃金はマイナスだった。
 厚労省の担当者は「物価上昇が落ち着かないと実質のプラス転換は難しい」との見方を示した。      (7月9日「毎日新聞」より)

 

 

 

◆ミサイル基地がやってきた
  湯本雅典監督の基地反対運動の映画
  『ミサイル基地がやってきた島で生きる』

                    鎌田 慧(ルポライター)

 「杖をついて 3本足で立って 地面の匂いかぐほどに 腰が
  曲がっても 戦争を止める手は 休めちゃいけない」。
 石垣島の公園にある憲法9条の碑をバックに、山里節子さんが朗々
歌うトゥバラーマ(即興曲)が流れる。と画面が変わって、島中央の平野部を占領した、陸上自衛隊のミサイル基地の遠景になる。

 私はこの標高526mの於茂登(おもと)岳の麓に広がっている田園風景を、展望台から見下ろすのが好きだった。島の両側が東シナ海で、のどかに風が渡って行くのが見える。
 湯本雅典監督の『ミサイル基地がやってきた島で生きる』は、戦後、与那国島や本島の基地建設に土地を奪われ、この地に入植した人々の、基地反対運動のドキュメンタリー映画である。

 防衛省の「南西地域の防衛態勢の強化」には、石垣島について「部隊を配置できる十分な地積を有しており、島内に空港や湾岸等も整備されているとともに、先島諸島の中心に位置しており、各種事態において迅速な初動対応が可能な地理的特性がある」とある。2018年度の予算に石垣島のミサイル基地用地確保のために、136億円が確保されていた。
 わずか5年後の2023年、200台ほどの軍用車両とミサイル発射機が運ばれてきた。
 この電光石火、狙い撃ち。
 ひとつの島を戦略的にしか考えない冷酷さは、強い憤りを感じさせる。
      (7月9日「東京新聞」朝刊19面「本音のコラム」より)