日刊IWJガイド・非会員版「英国の総選挙の結果が判明! 労働党の大勝利、保守党の大惨敗に! 注目の『リフォームUK』は得票数・得票率ともに3位!」2024.7.6号~No.4272

 

┏━━【目次】━━━━

┠■はじめに〜英国の総選挙の結果が判明! 労働党の大勝利、保守党の大惨敗に! 注目の「リフォームUK」は得票数・得票率ともに3位! しかし支持者の分散状況と小選挙区制のため、議席はわずか4議席にとどまる!

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┠■【中継番組表】

┠■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

┠■【第1弾! 沖縄で相次ぎ発覚した、米軍関係者による5件の女性への性暴力! 政府による「隠蔽」は、沖縄県議選への影響を避けるため!? 依存を深める米軍への「配慮」のため!? オール沖縄敗退の県議選2日後に、防衛省は辺野古大浦湾側軟弱地盤埋め立てを通告! 沖縄国際大学大学院の前泊博盛教授は、ラジオ番組で「海兵隊の司令官達からは『30年前にできた計画なんて、今時通用するわけないだろう』『俺たちは、ドローンで戦争してるのに、あの基地は何のために作ってるんだ?』と言われる」と証言!(『首相官邸』、2024年7月3日ほか)

┠■【第2弾! ハンガリーのオルバン首相が、24人の議員と3ヶ国の代表からなる右派グループ「ヨーロッパの愛国者」を創設!】EU議会内で政治グループを形成するためには、最低でも23人の議員と7ヶ国の代表が必要!(『RT』、6月30日他)このオルバン率いる「ヨーロッパの愛国者」グループは、フランスのル・ペン氏らが率いる右派グループ「アイデンティティーと民主主義(ID)」と合流し、EU議会内の第3会派を形成する!?

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■はじめに〜英国の総選挙の結果が判明! 労働党の大勝利、保守党の大惨敗に! 注目の「リフォームUK」は得票数・得票率ともに3位! しかし支持者の分散状況と小選挙区制のため、議席はわずか4議席にとどまる!

 

 おはようございます。IWJ編集部です。

 

 英国の総選挙の結果が、出口調査の結果、判明してきました。

 

 以下の数字は、日本時間5日の午後5時時点のものです。

 

 労働党が、411議席(全650議席)を獲得して、過半数を超え、圧勝しました。2019年の議席から、213議席増やしました。

 

 保守党は、119議席で、1834年の結党以来の最小議席となり、歴史的な大敗となりました。2019年の議席から、250議席も減らしました。

 

 第3位は、自由民主党で、71議席の獲得でした。前回より63議席増やしています。

 

 「ウクライナ紛争は、西側の責任」といったラディカルな発言で注目を集めていたファラージ氏率いるリフォームUKは、得票数407万501票および得票率14.3%という数字においては、それぞれ、労働党、保守党に次いで3位でしたが、獲得議席は4議席にとどまりました。

 

※United Kingdom 2024 Election: Labour Wins(ニューヨーク・タイムズ、2024年7月4日)

https://www.nytimes.com/interactive/2024/07/04/world/europe/results-uk-general-election.html

 

※はじめに〜欧州内で最も対露強硬派である英国の内部からも、ウクライナ紛争については『西側が間違っている』と訴える政治勢力が台頭! 7月4日に行われる英国総選挙に「極右」とレッテルを貼られながら、支持率第2位を叩き出した「リフォームUK」を率いて出馬しているナイジェル・ファラージ氏が、ロシアのウクライナ侵攻を「挑発」したのは西側諸国であり、NATOの東方拡大が原因だったと、プロパガンダまみれの西側政界では、きわめて珍しいまともな発言! 日本で部分的にでも真実に立脚する政治家が出てくるのはいつか?(日刊IWJガイド2024.6.26号)

会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240626#idx-1

非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53620#idx-1

 

 労働党が圧勝し、保守党が大敗した原因について、5日付『ザ・カンバセイション』に寄稿したベン・ウェリングス・モナシュ大学(オーストラリア)准教授は、こう分析しています。

 

 「これは、英国政治における歴史的瞬間だ。労働党にとっては大勝利。保守党にとっては歴史的な敗北だ史上最低の投票率(※67%)の産物でもあるようだ。

 

 不満が渦巻いている。労働党への投票というより、保守党への反対票だったという感が強い。

 

 しかし、労働党にとって勝利は勝利である」。

 

※Keir Starmer’s Labour Party has a thumping election win ― what does it mean for the UK and the rest of the world?(ザ・カンバセーション、2024年7月5日)

https://theconversation.com/keir-starmers-labour-party-has-a-thumping-election-win-what-does-it-mean-for-the-uk-and-the-rest-of-the-world-232174

 

 さらに、低い投票率と、リフォームUKと自由民主党に、保守党の支持者が流れたとも分析しています。

 

 「最も良いキャンペーンを展開した政党は、ナイジェル・ファラージ率いる急進右派のリフォームUKと中道派の自由民主党だった。これは保守党にとって2つの意味で痛手となった。右派票が分裂し、穏健な保守層が中道へと移動したのだ。労働党は、若干の支持を失ったが、世論調査で一貫して20ポイントリードし、これにはほとんど影響を受けなかった。

 

 中期的には、2022年の選挙で保守党は事実上敗北した。これは、ボリス・ジョンソンの誠実さの欠如と、リズ・トラスのシンクタンクに触発されたレトロサッチャー的経済学の実験によるものだった。保守党はこの時点で、すでに揺らいでいた有権者の信頼を失った」。

 

※Keir Starmer’s Labour Party has a thumping election win ― what does it mean for the UK and the rest of the world?(ザ・カンバセーション、2024年7月5日)

https://theconversation.com/keir-starmers-labour-party-has-a-thumping-election-win-what-does-it-mean-for-the-uk-and-the-rest-of-the-world-232174

 

 また、英国労働党政権のウクライナ政策が、スナク保守党政権と変わらないという重要な点を、ベン・ウェリングス氏はこう述べています。

 

 「スターマーのシャドウ・キャビネットに大きな変化がなければ、デイヴィッド・ラミーが外相に就任する。ラミーは、彼が『進歩的現実主義』と呼ぶものを主張したがっている。これはウクライナへの継続的な支援を意味するが、労働党が政権を握っている間に極右政党がフランス政治を支配するという非常に現実的な見通しにかかわらず、関税同盟に参加することなくEUとの関係を緊密にすることも意味する」

 

※Keir Starmer’s Labour Party has a thumping election win ― what does it mean for the UK and the rest of the world?(ザ・カンバセーション、2024年7月5日)

https://theconversation.com/keir-starmers-labour-party-has-a-thumping-election-win-what-does-it-mean-for-the-uk-and-the-rest-of-the-world-232174

 

 ここで、獲得議席数第3位の自由民主党とリフォームUKを比較してみましょう。労働党が勝ちましたが、英国社会が確実に変化していることが見て取れます。

 

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