東京芸大生ら ガザ攻撃巡り嘆願  

軍に加担「イスラエル機関と交流 停止を」

 イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃が続く中、東京芸術大の学生・卒業生ら有志の団体が12日、イスラエルのベツァルエル美術デザインアカデミーとの国際交流協定打ち切りを求める2万8981人の署名と嘆願を大学へ提出した

 同アカデミーは、イスラエル軍に軍服生産などで協力しており、ノルウェーやオランダなど海外の大学で交流凍結の動きが広がっているという。


 東京芸大の有志の団体によると、同アカデミーは昨年10月の戦闘開始以降、構内に臨時の縫製作業所を設置し、イスラエル軍の軍服や軍事装備品の生産に協力するなどしている。団体はインターネットを通じて広く署名を集めた。


 東京芸大は同アカデミーと2014年に協定を結び、学生交換や教職員の交流を実施している。


 日比野克彦学長に署名を手渡した卒業生の男性(42)は「虐殺を前に沈黙せず、罪に加担した機関との協定は速やかに打ち切ってほしい」と訴えた。
 日比野氏は「しっかり受け止め、検討していきたい」と答えた。
 

 東京芸大は6月7日、「ガザ地区における人道危機に寄せて」と題し、戦闘終結を求める学長声明を公表している。[国本愛]
              (6月13日「毎日新聞」より)