女川原発 2 号機の安全対策工事完了の発表を受けて(コメント)

 

 5 月 27 日、東北電力は女川原発 2 号機の安全対策工事の完了を発表しました。

 

 今後は 9 月頃を予定している再稼働に向けて「燃料装荷」や「原子炉起動」な どのプロセスを進めるとしています。

 

 しかし、この「安全対策工事」とは、すべて"出来る範囲"で行われた"後付 け・外付け"の工事に過ぎず、女川原発が被災原発であり旧式の沸騰水型原発であるという、根本的な危険性を解消するものではまったくありません。 

 

さらに、この「安全対策工事」は今年元日の能登半島地震発生以前に計画さ れたものであり、従って当然、能登半島地震の知見は一切反映されていません。

 

 想定を上回る海底活断層の連動や地殻変動(地盤の隆起)が起きたこと、そ れらが原発に与える影響などについては、まだ調査・研究が進められている段階です。

 

 また、半島部での複合災害時には避難も屋内退避も出来ないことが露呈し、 女川地域においても原子力防災計画(避難計画)の抜本的見直しが不可欠であ るにもかかわらず、未だに着手もされていません。 

 

このような状況下で、女川原発再稼働を「見切り発車」することは決して許されません。 

東北電力が2月に打ち出した使用済核燃料の乾式貯蔵施設設置は、老朽化後まで運転期間を延長しようとするもので、ますます事故の危険を増やすものです。

 

再処理の破綻で行き場を失っている使用済燃料を押しつけて、宮城県を 「核のゴミ捨て場」にしようとするものです。

青森県などで開催している説明会の開催計画がなく、不都合を隠ぺいし住民合意を無視するやり方も重大です。

 東北電力が能登半島地震を踏まえた検証も見直しも行わずに、ますます危険 になっている女川原発 2 号機再稼働のプロセスを進めようとしていることに厳重に抗議するとともに、改めて女川原発 2 号機の 9 月再稼働の中止を求めるも のです。 

 

2024 年 5 月 30 日 

女川原発再稼働を許さない!みやぎアクション 

原発問題住民運動宮城県連絡センター 

さようなら原発みやぎ実行委員会 

(連絡先:080-1673-8391 多々良