◆ああ、まただ…
   もう、何というか情けねえ
               三木義一(青学大名誉教授)

「ご隠居、なにか浮かない顔を?」
「八っつあんも私も国会議員だとしよう。私が自分の後援会に寄附をして、寄附金控除を適用して税金を安くしたらどう思うかね」
「せこすぎますぜ。寄附じゃねえですよ」
「だよな。だから、私がお前さんの後援会に寄附をして、同額をお前さん
が私の後援会に寄附してくれたらどうだい」
「超せこくないですか?庶民を馬鹿にするのもいい加減にしろ!」
「そうだよの~。だから、これらは『特別の利益があるものへの寄附』(租税特別措置法41条の18)に該当するものとして対象から外された」
「それでようやくクリーンになった?」
「いや、いや、まだ残っていた。

自分が代表になっている政党支部への寄附だ。

政党支部だから、自分だけの利益には必ずしもならねえ、という理屈のようだの」


「で、その支部から援助されたら、同じでぇ」

「そうだの、だから当然禁止されていたものだと思ったら、まだ残っていて、これを自民党議員さん達が例によって利用していたという報道がまたまたでていたの~」
裏金をもらっていた菅家議員や稲田議員達ですかい。もう、何というか情けねえ」
「いやはや、なんとも浅ましいの~。これが国会議員だそうだ。ああ、いやだ、いやだ、稲田ね~」
       (5月30日「東京新聞」朝刊17面「本音のコラム」)