┠■はじめに〜国際刑事裁判所(ICC)がイスラエルのネタニヤフ首相とガラント国防相、ハマスの幹部3人に対する逮捕状を請求! イスラエルに対しては、「民間人を飢餓状態にした戦争犯罪」の容疑は追及しながら、3万5000人以上のパレスチナ人を殺害したジェノサイドやガザのインフラ大量破壊の罪は問わず!? 直前まで内紛が報じられていたネタニヤフ連立政権は、逮捕状請求への反発で団結か!? ICC非加盟のロシアのプーチン大統領に逮捕状が発行された際には、「正当だ」と表明していた米国は、今度は「ICCは非加盟のイスラエル・パレスチナ紛争について、管轄権を持たない」とイスラエルを擁護!

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■はじめに〜国際刑事裁判所(ICC)がイスラエルのネタニヤフ首相とガラント国防相、ハマスの幹部3人に対する逮捕状を請求! イスラエルに対しては、「民間人を飢餓状態にした戦争犯罪」の容疑は追及しながら、3万5000人以上のパレスチナ人を殺害したジェノサイドやガザのインフラ大量破壊の罪は問わず!? 直前まで内紛が報じられていたネタニヤフ連立政権は、逮捕状請求への反発で団結か!? ICC非加盟のロシアのプーチン大統領に逮捕状が発行された際には、「正当だ」と表明していた米国は、今度は「ICCは非加盟のイスラエル・パレスチナ紛争について、管轄権を持たない」とイスラエルを擁護!

 

 おはようございます。IWJ編集部です。

 

 ICC(国際刑事裁判所)のカリム・カーン主任検察官が、5月20日に声明を発表し、昨年10月7日のパレスチナ抵抗勢力ハマスが主導したイスラエルへの襲撃と、その後のイスラエルによるガザ地区への攻撃をめぐり、戦争犯罪や人道に対する犯罪の疑いで、イスラエルとハマスの双方のあわせて5人に対し、逮捕状を請求したと明らかにしました。

 

 逮捕状が請求されたのは、イスラエル側では、ベンヤミン・ネタニヤフ首相とヨアブ・ガラント国防相のふたり。ハマス側では、いずれもハマスのガザ地区指導者である、ヤヒヤ・シンワル氏と、イスマイル・ハニヤ氏、モハメッド・ディアブ・イブラヒム・アル・マスリ(通称ディーフ)氏の3人です。

 

 5月20日付け『ミドル・イースト・アイ』は、ネタニヤフ首相とガラント国防相に対する7件の犯罪容疑について、以下のように詳細に報じています。

 

 「1. 戦争手段として、民間人を飢餓状態にした戦争犯罪。

 

 2. 故意に重大な苦痛を与えたり、身体や健康に重大な傷害を与えたり、残虐な扱いをした戦争犯罪。

 

 3. 戦争犯罪としての故意の殺人。

 

 4. 民間人に対し、攻撃を意図的に指示した戦争犯罪。

 

 5. 人道に対する罪としての絶滅および殺人(飢餓による死亡を含む)。

 

 6. 人道に対する罪としての迫害。

 

 7. 人道に対する罪としての、その他の非人道的な行為」。

 

※Unpacking the ICC arrest warrant bids against Israeli and Hamas leaders(MIDDLE EAST EYE、2024年5月20日)

https://www.middleeasteye.net/news/unpacking-icc-arrest-warrant-bids

 

 また、この『ミドル・イースト・アイ』の記事によると、カーン検察官は、証拠として「生存者および目撃者とのインタビュー、認証されたビデオ、写真および音声資料、衛星画像、および容疑者グループの声明」をあげています。

 

 さらに、「戦争の手段として民間人を飢餓状態にした戦争犯罪」については、「10月7日以来、イスラエルが(検問所を閉じるなどして)ガザ地区に課した全面包囲により、国境を閉鎖し、再開後も、国境検問所を通じた食料や医薬品を含む必需品の輸送を、恣意的に制限した」ことが指摘されています。

 

 また、カーン検察官は、「イスラエルが、ガザ地区のパレスチナ人への国境を越えたきれいな水の供給を遮断し、人道支援を阻止し、食糧や援助活動家を求めて列をなす民間人を攻撃したこと」も、指摘しました。

 

 カーン検察官は、「収集した証拠は、イスラエルがガザ地区全域の民間人から、人類の生存に不可欠な物品を、意図的かつ組織的に奪ったことを示している」と述べています。

 

 しかし、この記事によると、ネタニヤフ首相とガラント国防相に対する犯罪容疑には、「これまでに女性と子供を中心に、3万5000人以上のパレスチナ人を殺害した、民間人の大量殺害や、ガザのインフラの大部分を破壊した、爆撃作戦の結果は含まれていない」とのことです。

 

 ここは解せません。明らかに、イスラエルは病院や学校や難民を保護していた教会やモスクなどを爆撃したりしているのです。

 

 ハマスの兵士ではなく、殺すべきではない多くの女性や子供などの民間人まで、無差別に殺害したのは、まぎれもなく、戦争犯罪であり、人道上の犯罪であるはずです。

 

 さらに、「昨年12月に南アフリカがイスラエルに対して起こした訴訟で、現在国際司法裁判所で審理中の、大量虐殺(ジェノサイド)の罪も、除外されている」と、この記事は報じています。

 

 現代は、ハムラビ法典の時代ではありません。が、もしもその法理が適用されるとしたら、「目には目を」のごとく、「ジェノサイドにはジェノサイド」という原則がシオニストのイスラエル人になされるべきことになります。

 

 実際のハムラビ法典は、同じ階級の者同士だと同じ応報の刑罰となりますが、身分の上の者が奴隷に対して暴力をふるったとして、奴隷が同等の刑罰を上の身分の者に要求することはできません。身分格差は厳然とあったのです。

 

 近代法では、普遍的な基本的人権が基盤にあります。それぞれの人々の生命や財産に身分上の上下などない、というのが絶対的な基盤であるはずです。

 

 もし、シオニストのイスラエル人は、パレスチナ人をいくら無差別に殺害しても、その罪を問われず、逆にハマスが、その何十分の1のイスラエル人を殺したことが、同等の罪として問われるならば、ハムラビ法典の時代と同じく、イスラエル人は身分は高く、パレスチナ人は身分の低い、時に殺してもよい存在ということになりかねません。

 

 実際に、今起きていることは、シオニストが自分たちは、パレスチナ人や他の民族・異教徒と比べて、身分が高く自分たちの権利だけは尊重されるべきなのだという傲慢な意識から生じている行動の結果なのだと思います。

 

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戦争犯罪に逮捕状請求

ICC イスラエル首相・国防相

ハマス幹部にも

 国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)のカーン主任検察官は20日、戦争犯罪などの疑いでイスラエルのネタニヤフ首相とガラント国防相、イスラム組織ハマス指導者の逮捕状を請求したと発表しました。

今後、ICCの予審裁判部が逮捕状を出すか判断します。

 


 カーン氏は会見で、イスラエルがパレスチナ・ガザ地区で民間人を意図的に殺害し、飢餓状態などの深刻な傷害を与えたのは犯罪行為であり「(ネタニヤフ首相らが)刑事責任を負うと信じるに足る合理的な証拠がある」と強調。「自国民を守るために行動を起こす権利があるが、国際人道法の順守義務を免除するものではない」と断じました。

 逮捕状請求について、南アフリカやスペインなどは「法はすべての人に平等に適用されるべきだ」として歓迎しました。

 イスラエルのネタニヤフ首相は「歴史的暴挙で(ICCにとって)永遠に続く恥だ」と反発し、イスラエルを支える米国のバイデン大統領も「言語道断」「(請求を)拒否する」と述べました。

 逮捕状請求はハマスの最高指導者ハニヤ氏や、ガザ地区トップのヤヒヤ・シンワル氏を含む3人も対象としました。

 ICCは昨年3月、ロシアのプーチン大統領がウクライナでの子どもの誘拐に関与したとして逮捕状を出しています。

 国際刑事裁判所(ICC) 独立した常設の国際裁判所。戦争犯罪、人道に対する罪、ジェノサイド(集団殺害)の罪、侵略の罪を犯した個人を裁きます。2002年の設立条約発効を受け、03年に設立されました。裁判官(任期9年)は18人で加盟国が選出します。パレスチナや日本を含む120以上の国・地域が加盟し、米国やイスラエルは非加盟。加盟国は逮捕状が出された者が自国領内に入った際に拘束するよう協力を求められます。