珠洲原発阻止 再び脚光 住民の闘い記す本 13年ぶり増刷
  
山秋さん「運動に学び、無関心乗り越えたい」

 珠洲市で計画された原発の建設を阻止した住民の反対運動を追った
ためされた地方自治 原発の代理戦争にゆれた能登半島・珠洲市民の1
3年」(桂書房)が再々出版された。
 1月に起きた能登半島地震の震源が計画予定地に近く、改めて注目
集まった。
 筆者のライター山秋真(やまあきしん)さん(53)=神奈川県在住=は「
珠洲に原発があれば大変なことになっていた。珠洲の人たちの運動から
学ぶことは多い」と話す。 (松岡等)

 珠洲原発は北陸、関西、中部の3電力会社の共同事業。高屋、寺家
両地区を予定地にすることが公表されると、地元で反対運動が起きた。
 山秋さんは東京都内の大学4年生だった1992年に珠洲を初めて訪問。
 反対運動の中心的存在だった円龍寺住職の塚本真如(まこと)さんらと
出会い、珠洲に通うようになる。
 本では、推進派と反対派が激しく争う1993年の市長選や、選挙を無効
とした最高裁判決後のやり直し選挙などをルポ。
 反対派住民の目線で立地地域が抱える過疎の問題にも目を向けた。
 原発立地のための土地取引を巡る脱税事件裁判についても記録。
 ゼネコン子会社や土地ブローカーがかかわった不可解な土地取引の
態を浮き彫りにした。(後略)     (4月5日「中日新聞」より抜粋)

https://www.47news.jp/10747960.html