「逃げも隠れもするのが自民党の姿勢だ。非公開で行われるなら何の意味があるのか」

 

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2024年2月22日 21時32分

『脱税は、犯罪。』国税庁ポスターが波紋 裏金問題のさなか… 「煽りにしか見えない」「国会議事堂に貼ろうぜ」怒りの声

 

 

 

 

2024年2月23日 06時00分東京新聞

裏金の弁明を「非公開」にするなんて…自民は「1人1時間」を主張、しかも「人数制限」疑惑まで

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件に関し、衆院政治倫理審査会(政倫審)への出席を申し出たのは安倍派、二階派の幹部5人だけだった。本人が望めば、公開の場で疑惑を払拭することができるのに、自民は非公開での実施を主張。5人以外にも自ら弁明する意向を示す議員がいるにもかかわらず、自民は対象者を限定して早々に幕引きを図ろうとしている。(大野暢子、井上峻輔)

◆「公開の場で説明したい」と語る自民議員も

 自民が5人以外は政倫審出席の意思を示さなかったと野党側に報告したことに関し、立憲民主党の笠浩史国対委員長代理は22日、記者団に「全員が同じ回答だなんて甚だ疑問だ。本当にきちんと調査したのか」と憤りを隠せなかった。

 

報道陣の質問に答える岸田首相=22日、官邸で

 

 実際、安倍派最高顧問だった衛藤征士郎・元衆院副議長が本紙などに「公開の場で説明したい」と明言。ベテランの衛藤氏だけでなく、中堅・若手の複数の議員が出席に前向きな意向を打ち明けているという。

◆恐れているのは「内輪もめ」か?

 それでも、自民が出席させることに慎重なのはなぜか。逃げ腰の党幹部の対応に不満を抱く議員から、裏金づくりの経緯を暴露されたり、派閥幹部や党の責任を追及されたりする可能性を危惧(きぐ)しているためだ。

 安倍派議員の一人は「党幹部に出席の意向を伝えたら『出席には申し出書が必要だ』などと言われた。これ以上、出席者を増やしたくないのだと分かった」と明かす。

 

 

 疑惑を持たれた議員が国民の政治不信を解消するには、公開の場で事実を明らかにするのが得策だが、どうして非公開での開催にこだわるのか。5人は「政倫審が原則非公開」であることを理由に挙げているとするだけで、自民から明確な説明はない。

 政倫審は18年前の2006年2月に、耐震強度偽装事件に絡んで、自民党の伊藤公介元国土庁長官に対する審査を実施した。当時は伊藤氏の申し出で行われ、テレビ中継されたという前例もあり、公開することは難しくない。

◆身内からも「隠したままでは納得を得られない」

 また、自民は1人1時間に限るよう要求する。冒頭に本人の弁明が15分から20分あるとすれば、与野党の質疑は短時間となり、組織的な裏金づくりが誰の指示で始まったのかなど核心部分に迫る前に時間切れとなりかねない。

 裏金事件を巡り、世論の批判と政治不信が高まる中、岸田文雄首相は国会で「自ら説明責任を果たすよう促す」と繰り返してきた。わずか5人の弁明で区切りを付けようとする姿勢からは、実態解明に指導力を発揮しているとは言い難い。

 

 自民の中堅議員は「今秋に総裁選を控え、党内有力者の恨みを買いたい人はいない。党執行部も強く出席を要請できないのだろう」と指摘。5人が非公開での実施を求めている点については「内容を隠したままでは、とても国民の納得は得られない」と話した。

 

 

 

【関連記事】「なぜ小出しにするのか」「不誠実」 衆院政倫審、「不記載」の自民党国会議員たちがポツポツと出席意向

 

 

 

中日スポーツ

 

政倫審「非公開で1人1時間」報道にネット怒り「どこまで感覚がずれてるんだ?」「裏金集団が条件つけるな」

松野博一前官房長官(左)、西村康稔前経産相

 

 自民党派閥の裏金事件を巡って開かれる衆院の政治倫理審査会(政倫審)について、自民側から弁明は非公開で1人1時間に限る要望が出されているなどと一部で報道された。国民には真相解明への意欲がまったく感じられないこの姿勢に、ネット上では「自民党に反省の色なし…」「どこまで、感覚がずれてるんだ?」などと怒りの声がうずまいた。

 

  ◆西村康稔経産相、辞表提出後の表情【写真】 

 

 2月28、29日に開かれる見込みの政倫審。安倍派で事務総長を経験した松野博一前官房長官、西村康稔前経産相、高木毅前国対委員長ら5人が出席予定だ  東京新聞は、政倫審は疑惑払拭を図れる機会なのにもかかわらず、自民側が明確な理由を示さぬまま非公開での開催を主張し、1人あたりにあてる時間も1時間に限るよう要求している点を批判。5人以外にも弁明する意向を示す議員がいるにもかかわらず、裏金づくりの経緯を暴露されたり、派閥幹部や党の責任を追及されたりする可能性を心配し、対象者を限定している「疑惑」を報じた。

 

  この報道を受け、X(旧ツイッター)には、「裏金を裏で弁明しても意味ないよね」「真実を明らかにする意思はゼロ」「政権浮上のチャンスだったのにね」「公開されて、何か問題があるのか」「政倫審なんて茶番でしょう? 脱税の弁明なら取調室か法廷でどうぞ」などと批判の声が相次いだ。  「見ることも聞くこともできない場で何しゃべっても、国民は全く納得できないって分からないんだろうな」「コイツらは国民に対して説明責任を果たすつもりはないようだ 公開でエンドレスが当然だ‼ こんな政倫審、野党は開くな」といった意見もあり、自民への怒りは収まらないようす。1人1時間という時間制限に関しても、「裏金集団が条件つけるなと思う次第」「1時間逃げ切ればOKとか思ってそうだな」「1人1時間って小学生のファミコンか?」との声もあった。

中日スポーツ

 

 

 

 

 

読売新聞

政倫審巡り最終調整、野党は「完全非公開」に反発…過去には1度だけ・自民内に懸念の声も

 衆院の政治倫理審査会が28、29両日に開かれる見通しとなり、審査会の公開の是非が焦点になっている。出席する安倍、二階両派の幹部5人が要望しているとして、自民党が「完全非公開」を求めていることに野党は猛反発しており、今後駆け引きが活発化しそうだ。 

 

【一覧】「献金」「学歴詐称」…過去に行われた全9回の政倫審詳細

■批判

 

 「逃げも隠れもするのが自民党の姿勢だ。非公開で行われるなら何の意味があるのか」

 立憲民主党の泉代表は22日の党会合でこう強く批判した。日本維新の会の藤田幹事長も取材に対し、「公開にした方がいいのは明白だ。非公開では不透明さが増すように国民には映る」と指摘した。

 安倍派で座長を務めた塩谷立・元文部科学相や事務総長経験者の松野博一・前官房長官、二階派事務総長だった武田良太・元総務相ら5人は22日、衆院政倫審への出席を申し出た。与党筆頭幹事を務める自民の丹羽秀樹氏によると、5人は議員と報道関係者のいずれの傍聴も許可しない「完全非公開」を願い出た。

■規程

 衆院政倫審の規程は「傍聴を許さない」と定め、やり取りを原則非公開としている。

 ただ、本人が公開を受け入れて過半数の議決がある場合には、国会議員や報道関係者の傍聴が認められる。

 非公開とすることを巡っては、自民内でも「説明から逃げているイメージしかない」などと懸念の声が出ている。安倍派で最高顧問を務めた衛藤征士郎衆院議員は「真相が公開によって広く国民に伝わることが大事だ」と国会内で記者団に指摘した。

 丹羽氏も「非公開をお願いしたいという話は聞いているが、それでは許されないこともあるので、その辺を調整している最中だ」と記者団に明かした。

■詰めの協議

 これまでの開催9回のうち、完全非公開だったのは1996年の加藤紘一・自民党幹事長(当時)のケースだけだ。他は公開か、議員、報道関係者のいずれかに公開されている。

 与野党は26日に幹事会を開き、公開の可否を含めた詰めの協議を行う。審議時間は1人約1時間とし、冒頭で出席者が約15分の弁明を行い、残りの45分が委員による質疑となる見込みだ。

 

 

 現在の委員は自民、公明、立民、維新、共産の5党の議員が名を連ねており、入れ替えも可能だ。立民は28日の審査会に委員の枝野幸男前代表を質問に立たせる方向で調整している。

財務相「納税の判断、政治責任で」

 自民党派閥による政治資金パーティー収入の裏金問題を巡り、鈴木財務相は22日の衆院予算委員会で、政治資金収支報告書に不記載だった収入の税務上の扱いについて問われ、「使い残しがあり、控除しきれない部分があるという判断で納税することは可能性としてある」と述べた。「疑義を持たれた政治家が政治責任を果たすという観点から判断するべきだ」とも指摘した。

 政治団体が寄付やパーティーで集めた政治資金は、政治活動の公益性を重視し、原則、非課税となっている。