アイスランドでまた「火山噴火」
かつて1日あたり180億円の損失、
世界的偏西風の影響で懸念される航空便への影響
「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その526
島村英紀(地球物理学者)
アイスランドで12月に続いて、また噴火があった。
現場は人口約4000人のグリンダビークの町からへ約3キロ付近
日本に比べて20分の1しかいないアイスランド気象庁ではてんて
昨年12月の噴火のあと、町の北側では溶岩流を防ぐ防護壁の建設
当局によると、今回の噴火の一部は防護壁よりも町に近いところで
防護壁は岩や石ではなく、比重が小さくても温度が低い海水を使うほうが効率的だということを1973年ヘイマエイ島の噴火から学
アイスランドはヨーロッパでは珍しい世界有数の火山国で
ちなみに日本ではその3倍以上の110ある。
宮沢賢治の『グスコーブドリの伝記』は人工的に火山の噴火を起こ
人間の手で噴火を起こすことは実際には不可能だと考えられていた
アイスランド北東部のクラフラ。火山地帯で地熱を利用するためのボーリングを行っていたときに、知られていなかった地下のマグマ
火山の災害にはいろんなものがある。火山の近くで恐ろしいものは火砕流や溶岩流だが
2010年の噴火では火山灰がヨーロッパ上空の広い範囲に広がり
世界的な偏西風の影響から航空便に影響が出る可能性が心配されている。今回の噴火でも現在、この影響は出ていない。
近年のアイスランドでの噴火で世界的な大問題になったのは10年
エイヤフィヤトラヨークトルとは、アイスランド南部に広くある氷
この噴火の影響はヨーロッパ全域に及び、1日に2万便という大量
航空会社の損失は1日あたり約180億円に達した。この影響は日
(島村英紀さんのHP http://shima3.fc2web.com/
「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より 1月26日の記事)