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の渡部です。

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本日(12月6日)東京地裁で「英語スピーキングテスト裁判」があり、

武蔵大学教授の大内裕和さんと

中学生の保護者の吉田弘之さんの意見陳述がありました。

この裁判は、

・テストの「公平性・公正性」が保たれていない

・個人情報保護に違反している

したがって、このようなテストに都が金を出すのは違法だとして、

昨年11月提訴されたものです。

 

意見陳述(5分)で大内さんは次のように述べました。

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自分は教育社会学の研究者だ。

30年以上制度が的確なものかを研究してきた。

そうすると、スピーキングテストは、

・不受験者の採点方法に問題がある

・受験対象も問題、中学生全員というが都立高校入試に使われるだけだ

・入試の「公平性・公正性」が保たれていない

・試験後3か月後に行われる入試で、不受験者の仮結果が推定される

・相関関係が求められる、しかし結果は保存されていない

・仮結果で、実際に受験したものより高い点になる可能性もある

・これは制度により生ずる不合理だ

入試は最大限の公平・公正がなければならない。

だからこうしたテストへの公金支出は許されない

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保護者の中村さん(5分)は次のように述べました。

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当初より大きな懸念をがあった。

最大の問題は「公平性・公正性」がないという点だ。

・民間業者が担当している

・同一問題を同じ教室で前の時間・後の時間で受けさせる

・しかも同じ部屋で複数が一緒に受ける

・採点者は不明、これは入試では不適切

・実際に酷い状況が起きている

 教室に30名おり、周りの声が聞こえる

・個人情報の扱いも杜撰

・アチーブテストとしてもダメだ

・教育庁はこうした疑問に誠実に答えようとしない

・委託が公開されているが都教委は委託ではないという

・住民監査請求をやったが却下されたので今回提訴した

・多くの反対があったにも関わらず強行している

・違法性が高い

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これに対し、裁判長は「法的視点から調べたい」といって、

本日は閉廷となりました。

 

ちなみに、本日(12月6日)の「朝日」東京版には、

<スピーキングテスト 活用反対教授ら 調査結果を公表>

という記事が載っていましたので添付します。

 

昨年、テストが強行され多くの問題が明らかになりました。

それでベネッセは今年撤退しました。

しかし都教委は、業者をブリティッシュ・カウンシルに代え

またしても強行しました。

添付の記事をご覧になれば分かるように、

昨年度の問題点はほとんど改善されることなく行われています。

 

このようにデタラメなスピーキングテストを

都教委は膨大な金を業者につぎ込んで強行しているのです。

一方で、教員不足が多くの学校で起き、

日常の教育活動にも支障が生じているというのに。

 

ある中学校教員は次のように述べています。

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ESAT-J(スピーキングテストのこと:渡部注)の導入により、

学校の「受験のための授業化」はさらに加速しています。

近年、中学校の英語は学習指導要領改訂により

学習内容が大幅に増えました。

日々の授業が常に時間に追われる中で、

例年中学三年生時には都立入試の筆記問題対策も行ってきました。

その中にESAT-Jが入るということは、

本来授業で大切にしたい丁寧な文法指導や語彙指導、

そして生きたコミュニケーション活動の時間が

さらに犠牲になるということです。

子どもの意欲は下がり、英語への拒絶感は増していきます。

本当にこれで英語力が上がるのでしょうか。

ESAT-Jの一番の被害者は、生徒たちです。

 (岩波ブックレット『高校入試に 英語スピーキングテスト?』より)

 

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