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ガザで四肢切断の子ども、推計で最多900人
CNN.com.jp
記者会見に臨む英国系パレスチナ人の外科医ガッサン・アブシッタ氏=27日、英ロンドン
(CNN) 英国系パレスチナ人の外科医で、パレスチナ自治区ガザ地区で患者の治療に携わったガッサン・アブシッタ氏は、10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルに対して攻撃を行って以降、四肢を切断された子どもの数が推計で700~900人にのぼると述べた。
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アブシッタ氏は、数週間をガザの病院で過ごした後、最近になって英ロンドンに戻っていた。アブシッタ氏はロンドンで行われた記者会見で、麻酔薬や基本的な医薬品もない状態で、子どもたちの手術を行ったと振り返った。 アブシッタ氏は「私の推計では、四肢を切断された子どもは現在、700人から900人いる。中には、複数の手足を切断された子どももいる」と述べた。 CNNはこうした推計について独自に確認ができていない。 アブシッタ氏は、他の人たちを残して来たことについて罪悪感を抱いていると述べた。アブシッタ氏がガザを離れた後、複数の医療関係者が死亡したという。 アブシッタ氏はまた、ガザで最大規模のシファ病院の下にハマスの司令部があるというイスラエル軍の主張を否定した。 アブシッタ氏は「私は2009年以来、戦争のたびにシファで断続的に働いてきた」と述べた。アブシッタ氏によれば、14年には赤十字国際委員会から、イスラエル軍がシファ病院を爆撃すると脅迫しているとの情報が寄せられたという。 アブシッタ氏は、シファ病院について、典型的な、かろうじて機能している第三世界の政府系の病院以外の何かがあるといった兆候を目撃したことは一度もなかったと述べた
「ガザ地区の女性・子ども1万人死亡…ウクライナ戦争2年間の2倍」
イスラエルとハマスの戦争
イスラエルの空襲でガザ地区で死亡した女性と子どもが1万人に達するという分析が出た。
25日(現地時間)、米ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、イスラエルの軍事作戦期間中に死亡したガザ地区の民間人死亡者数が21世紀に類を見ない水準だと報じた。
NYTは「過去に批判を浴びた米国のイラク・シリア・アフガニスタン攻撃の最も致命的な瞬間よりも早く死亡者が発生した」と伝えた。
国連の推算によると、10月7日にハマスが戦争を始めて以来、死亡した女性と子どもがウクライナとロシア戦争で死亡した女性・子どもの数の2倍を超えている。
英国の独立研究団体「イラク・ボディ・カウント(Iraq Body Count)」の推算によると、2003年の米国のイラク侵攻1年目に米軍と同盟軍が射殺した民間人が老若男女を合わせて7700人だが、ガザ地区では2カ月足らずでそれより多い女性と子どもが死亡した。
今回の戦争で死亡した女性・子どもの数は、今や20年近くアフガニスタンで発生した民間人死亡者約1万2400人に近づいている。
今回の戦争で女性・子どもの死亡者は異例に多い。
ほとんどの戦闘員が男性だが、今回の戦争の全体死亡者のうち69%が女性・子どもだった。
過去に起きたイスラエルとハマス間の武力衝突では、死亡者のうち男性が60%だった。
NYTはガザ地区でとりわけ民間人被害が大きい理由として大型爆弾を挙げた。
匿名の米軍当局者によると、開戦後最初の2週間、イスラエル軍がガザ地区に投下した爆弾の約90%が1000~2000ポンド(約454~907キロ)の衛星誘導爆弾だった。
実際、イスラエル軍は先月31日、ガザ地区最大の難民村であるサヴァリアを空襲する際、少なくとも2つ以上の2000ポンド爆弾を使用したが、英国紛争監視団体「エアウォーズ(Airwars)」は、このため少なくとも126人の民間人が死亡し、このうち半分以上は子どもだったことを確認した。
米空軍爆発物処理班出身でアムネスティ・インターナショナルの武器および軍事作戦上級危機顧問であるブライアン・キャストナー氏は「イスラエル軍は人口が極度に密集した地域で超大型兵器を使用している」として「これは様々な要素の最悪の組み合わせ」と批判した。