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の渡部です。
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昨年(2022年)、都教委は小池都知事の肝いりで、
中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)をはじめました。
そのテストは私企業のベネッセが請け負いました。
そのため、当初から問題を指摘する声が相次ぎ、
その年の10月には、そのテストを都立高校入試に活用するのを
中止するための都議会議員連盟も結成されました。(共産、立憲、
そして、「中止を求める会」など4団体と共同で署名や街頭宣伝、
都教委への要請などを行いましたが、
しかし、その後に行われたアンケート調査により、
さらに多くの問題点が明らかになりました。
そこで、今年になり3月には2023年度予算から(ESAT-
削除する修正案が5会派共同で都議会に提案されたが否決されまし
それでも7月にはベネッセは撤退し、ブリティッシュ・
反対の動きは8月、9月と続き、
10月には議員連盟と3団体で新宿西口での街頭宣伝も行われまし
そうして昨日(11月22日)、都議会4階の第14委員会室で、
「英スピ議連総会と都民集会」が開かれました。80名参加。
その中で、神奈川大学教授の久保野雅史さんが
「問題点の徹底検証」としてミニ講演を行いました。
そこにはまず次のようなことが述べられていました。
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「私たちが受けさせられたあの変な「テストね」「
2022年11月に実施され、
ESAT-Jには、さまざまな問題点が指摘されている。
部分的改善では到底解決できないこのテストと
その入試への利用が孕む深刻な欠陥を検証し、
全国で同種のテストが導入される危うさを訴える。
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以下、多くの問題点が列挙されました。
(簡略化してある所もあります)
〇保護者の声:
ESAT-Jは制度そのものに瑕疵があり、入試に必要な公正、
透明性がないから反対しています。
〇全国学テの悪影響:都道府県の競争、序列を助長。
・・県平均を下回った市区町村の指導主事の悲鳴
「戦犯扱い、公開処刑されそうな圧力」
〇ESAT-Jの制度的破綻
①導入の経緯
2006年の教育基本法改悪で「教育振興基本計画」
以降、「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」(
これに基づき東京都は具体化を進め、民間事業者参入を決め、
2019年に最優秀提案者をベネッセに決定したことが述べられて
②実施体制の脆弱性
<試験監督等>
・アルバイト募集サイトによる求人
・履歴書、住民票等は不要
・研修体制
ウェブ上で説明動画を視聴
マニュアルは当日に会場で配布
四択10問に全問正解で合格
③不受験者の扱い
他者の成績が合否を左右するような配点方法
(詳細は略します)
④本試験と追試験の等化(equating)方法
どのようにして等化したのか?
⑤志望校選択への影響
最終結果が分かるのは翌年の入試になるので、
志望校選択の資料にはならない。
⑥受験者へのフィードバック情報の内容
一般的でお粗末な内容である
⑦テストの質
学習指導要領を「逸脱」している問題もある。
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武蔵大学教授の大内裕和さんは、
テストが、同じ会場で前半と後半に分け実施した会場で
その平均点は当初どちらも60.77で、
後に8名の採点修正で前半は60.78となったことについて、
・60.77の根拠となるデータを教えて下さい
・60.78に変更された根拠を説明してください
という公開質問状(10月23日)を出していますが、
まだ回答がないと述べていました。
前半、
たった8名の採点修正によって3万人を超える受験生の平均点が0
への疑問があると述べていました。
以上のように問題山積にも拘わらず、
都教委は11月26日(日)
これらの問題点を詳しく整理した本が岩波ブックレットから
2023年11月7日に発行されました。
『高校入試に英語スピーキングテスト?』です。(添付します)
このデタラメなテストが全国に広がらないためにも、
全国の方々もお読みください。
大内さんはまた、昨年11月、「住民訴訟」を提訴し、
来る12月6日(水)11:00~、東京地裁522法廷で、
原告である大内さんと吉田弘之さんの意見陳述があると紹介してい
「ESAT-Jは入試の『公平性・公正性』
個人情報保護法に違反し、
支出命令の違反」を主張しているそうです。
こららの説明や、保護者方々の発言を聞き、
私たちもこれまで「日の丸・君が代」強制反対や
東京五輪教育反対で何度か都教委に抗議・要請に行きましたが、
都教委はその時と同じようなことを繰り返しており、
彼等のトップダウンの体質は全く変わっていないと思いました。
小池都知事は「都民ファースト」「情報公開」
なりましたが、やっていることは政府の代弁者に外ならず、
その先頭に立つために汲々としている小女帝?としか思えません。
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