宝塚の拷問は、

拷問等禁止条約違反!

 

ハラスメント(Harassment)は「いやがらせ」や「いじめ」を意味する言葉です。

 発言や行動によって他者に不利益を与えたり、不愉快にさせることを指します。

 与えるダメージには、身体的なものと精神的なものの両方が含まれます。

 

いじめ(イジメ、虐め、苛め)は、相手に精神的、身体的な苦痛を与える犯罪行為あるいはハラスメント行為である。

いじめは、自尊心を損なわせ弱体化させることを目的とした、執念深い、冷酷な、あるいは悪意のある企てによる、長期に亘って繰り返される不快な行為である

 

 

嫌がらせいやがらせ)とは、相手を不快にさせたり不利益を与えたりするなど、肉体的・精神的な苦痛を与え、人間としての尊厳を侵害する行為の総称である。

 

 

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「平日の睡眠時間は30分から1時間」「恐怖の“爆弾ノック”に下級生は震えあがり…」 OGが証言する宝塚内部の「凄絶ハラスメント」

宝塚の「ブラックすぎる内部事情」をOG、現役団員の親が告発(前編)

宝塚大劇場

 

 現役のタカラジェンヌ・Aさんが自宅マンションから転落死した事件。後編では元団員、現役団員の親による「不当な労働環境」についての衝撃の告発を紹介するが、前編では、OG・東小雪さん(38)が古巣の“ハラスメント体質”への思いを語った。【前後編の前編】 

 

【写真を見る】団員の遺体が発見されたマンション  

 

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 宙(そら)組の現役娘役で宝塚歌劇団103期生のAさんが9月30日、25歳の若さで亡くなった。この報せの衝撃は大きかった。

 

  劇団は、先月29日から兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で開催していた宙組による「PAGAD(パガド)」「Sky Fantasy!」の公演中止を発表。一方、ファンらの間では、今年2月に「週刊文春」が劇団内の“いじめ”について報じていたことから、今回の自殺との関連を疑う声で持ち切りとなった。 

 

 社会部デスクが言う。 「注目されたのが、100期生のBさんが2021年7月にAさんの額に高温のヘアアイロンを押し付けたというくだりです」 

 

 この点、宝塚歌劇団の木場健之(こばけんし)理事長(60)は、Aさんが亡くなって1週間後、10月7日の会見で、 「両当事者から(2月の報道後)記事に書かれているようなことは、はっきりなかったと明言を得ていた」 

 

 と釈明。弁護士らで構成する第三者調査チームが宙組団員66名に聞き取りを行い、後日、結果を公にするとも発表したが、 「先週発売の文春は、Bさんの他にも複数の団員がAさんへの“いじめ”に加担していたと報じました」(前出のデスク)

宝塚いじめ裁判

 複数の先輩団員がことあるごとにAさんを怒鳴り、罵っていたというのだが、もっとも、このようないじめの問題は今に始まったことではない。 「古くは、御年71になる小柳ルミ子が宝塚時代、衣装に針を仕込まれたなどのいじめを後年になって告発しましたし、09年にはいわゆる『宝塚いじめ裁判』も起きています」(宝塚事情に詳しい演劇評論家) 

 

 あらましはこうだ。宝塚音楽学校が08年11月、96期のある生徒に対し、万引きを働くなどの「盗癖」があるとして自主退学を勧告した。これに生徒は「盗癖とは、他の生徒たちのいじめの一環で捏造(ねつぞう)だ」と主張。09年11月、学校側に地位確認と1千万円の損害賠償を求めて提訴、神戸地裁で10年7月に調停が成立したというものである。 

 

「学校側は最終的に退学処分を撤回し、生徒の卒業資格を認めています」(同)

恐怖の「爆弾ノック」

 無論、被害者は一人ではない。宝塚OGの東小雪さんも以前から、古巣の“ハラスメント体質”を告発してきた。

 

 「宝塚独自の作法といえば、音楽学校の廊下を直角に曲がるとか、阪急電車にお辞儀するだとかが広く知られてきたと思います。ですが実際にはもっとひどい振る舞いが常態化しているのです」 

 

 と、東さんご本人。 「その最たる例が音楽学校の2年間で体験する、“爆弾ノック”に始まる一連の“指導”です」

 

  学校の1年目に当たる予科生は2年目の本科生から何らかの指摘を受けた場合、まずは当事者として反省文を書くという。しかしそれだけでは許されない。 「同期の予科生全員で、その反省文を本科生の前で暗唱します。その後、予科生全員で小部屋に集まるのですが、しばらくすると、ドンと大きな音をたてて本科生が扉を蹴ったり、強くたたいたりする。これが“爆弾ノック”と呼ばれるものです」

 

  そのノックを皮切りに、本科生から予科生に対する指導が始まるのだ。

「平日の睡眠時間は30分から1時間」

 しかし、それがいつやって来るのか分からず、予科生たちは小部屋の中で神経を尖らせ、本科生の訪れを静かに待つしかないという。 「“指導”では本科生は、全体に説教をすることもあれば、予科生のうちの一人を選び、反省文の暗唱をさせることもありました。暗唱の際にひと言でも間違えようものなら、また詰問が始まるのです」 

 

 爆弾ノックのせいで扉のガラスが割れることさえあったそうだが、 「音楽学校の先生たちは“もう少し手加減したほうがいい”と注意するのみで、日常的な、行き過ぎた“指導”に注意を促すとか、制止するとかといった様子は見たことがありません」 

 

 そんなふうに予科生は毎晩、指導を受けて反省を強いられるため、 「平日の睡眠時間は30分から1時間ほど。土日でも、3時間ほどしか眠れない日々が続きます。授業中に寝る、歩きながら寝るというのは日常茶飯事でした」 

 

 指導を受ける際、生徒は床に突いた膝から上を垂直に保ったままの姿勢を強いられ、膝が黒ずんでしまうこともあった。もはや戦前の大日本帝国陸軍のシゴキもかくや、という有り様だ。

 

 

「浴槽に漬かるなどもってのほか」

 さらに次のようなエピソードまで。

 

 「予科生の間は、満足にお風呂に入ることもできません。週に1度、多くても週に2、3度でした。怒られると反省しないといけないので、入浴する暇などないのです。予科生の衛生環境は最悪で、制服のシャツは黒ばみ、ジェルで固めた髪の毛は白い粉でいっぱい。モットーの“美しく”からは程遠い状態です」

 

 確かに“清く正しく美しく”とは程遠いというしかない。劣悪な環境は入団後も継続する。

 

 「寮では、1年目の使用が許される浴場のシャワーは二つだけ。大浴場の浴槽に漬かるなどもってのほかです。また、タイルには直に正座で座り、その状態で体を洗わねばならず、お尻や足は満足に洗えない。ドーランを落としきれないので、汗拭きシートで体を拭き、耐え忍んでいました」

 

  宝塚歌劇団に事実関係を問うたところ、このような回答が。 

「2015年より使用されております現在の寮は、音楽学校・弊団いずれも寮内の各部屋に浴室や洗濯機・乾燥機が設置されております。ご質問のような指導は現在ございませんし、構造的にもあり得ません」

 

  東さんは現役時代、花組の男役として活動を始めたが、入団1年目で心身に不調をきたし、2年目にして退団を余儀なくされたと話す。 「今回の自殺が劇団内でのいじめが原因であるかは定かではありませんが、伝統ある“指導”を黙認していた運営には大きな問題があると考えます。一部報道にあったいじめの内容は、氷山の一角にすぎないでしょう」(東さん)

 

  後編では、元団員、現役団員の親による、宝塚のブラックすぎる実情の告発を紹介する。

 

「週刊新潮」2023年10月26日号 掲載