南島原市加津佐町の加津佐漁港周辺で
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西日本新聞社
日を追うごとに量が増え…漁港に腐臭、マイワシ死骸10万匹 市が原因調査や処分検討へ
長崎県南島原市加津佐町の加津佐漁港周辺でここ数日、大量のマイワシの死骸が見つかっている。18日午後には、漁港を埋め尽くすようにマイワシの死骸が海上に浮き、周囲には腐臭が漂った。市はおよそ10万匹が死んだとみており、県と対応を協議している。
島原半島南部漁協加津佐支所によると、死骸は16日ごろに増え始め、千匹ほどの死骸が漁港に流れ着いた。日を追うごとに量が増えた。調査では、漁港内の酸素濃度が低下していることが分かったという。
18日に現場を視察した市水産課の福田好則課長によると、マイワシは沖合に生息し、普段は港に入ってこないという。「何らかの理由で港に迷い込んだ大量のマイワシが海中の酸素濃度を減らし、大量死に陥った」と分析する。市は、県と連携して原因調査や、死骸の処分について検討する。
今は、タイの一本釣りがシーズンを迎えている。同漁協加津佐支所の木村大地支所長は「餌になるエビや、釣れたタイを漁港内で保管していたが、酸素濃度低下で全滅状態。このままでは今後も漁に支障を来すのではないか」と不安を漏らした。