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ロイター
イラクの強制失踪、過去50年で最大100万人=国連報告
[ジュネーブ 4日 ロイター] - 国連の強制失踪委員会は4日、イラクで「強制失踪者」の数が過去50年間に最大100万人に上るとの報告を発表した。この間には、フセイン独裁政権による支配、米国主導の軍事作戦、イスラム過激派台頭などがあった。 イラクの失踪者は世界最多水準で、同委員会は失踪者の捜索と加害者の処罰を同国に求めた。しかし報告は、イラクの法律で強制失踪が犯罪に指定されていないためこの動きが阻害されていると指摘。「委員会はイラクに対し、この凶悪な犯罪を防止、根絶、修復するための基盤を直ちに構築するよう求めた」と説明した。 イラク政府報道官や内務省は反応を示していない。 報告によると、1968─2003年にフセイン政権がクルド人自治区で行ったジェノサイド(大量虐殺)政策によりクルド人10万人を含む29万人が強制失踪。03年の米国主導の侵攻以後も失踪が続き、20万人が拘束されて約半数が米英が運用する刑務所に投獄された。 さらに、過激派組織「イスラム国」(IS)がイラクの一部掌握を宣言したことに伴い、新たな強制失踪の波が発生したという。