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斉藤国交相の後援会、公明党支部からの事務所賃料90万円不記載 2021年収支報告書

 斉藤鉄夫国土交通相(広島3区)が代表を務める政治団体「斉藤鉄夫後援会」が2021年、自らが総支部長の「公明党衆議院小選挙区広島3区総支部」から受け取った事務所賃料90万4200円を政治資金収支報告書に記載していなかったことが25日、分かった。専門家は政治資金規正法違反の疑いがあるとする。中国新聞の指摘を受け、後援会は同日、「事務上のミス」として広島県選管に訂正を届け出た。

 

【写真】斉藤国交相の政党支部と後援会の収支報告書

 

 斉藤氏の事務所によると、後援会と総支部は21年、広島市東区の事務所を共同で利用。22年に事務所を安佐南区へ移した。21年は後援会と総支部が賃料を折半し、後援会の名義で貸主に振り込んでいた。

 県選管が25日公表した21年の総支部の政治資金収支報告書によると、「家屋費」計90万4200円を後援会に支払ったと記載。しかし、後援会の収支報告書には総支部から家屋費の収入の記載がなかった。後援会は年180万8400円の事務所賃料を貸主に支出していた。

 政治資金規正法は収支報告書に記載すべきことを書かなければ、5年以下の禁錮か100万円以下の罰金に処すと定めている。神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)は「実際には受け取った収入を記載していなければ、裏金を作ったと思われかねない」と指摘した。

 斉藤氏の後援会はこの日、総支部から事務所賃料計90万4200円を受け取ったとする収支報告書の訂正を県選管へ届け出た。斉藤氏の事務所は「記載漏れがあったことを大変反省している。再発防止に全力で取り組む」とのコメントを出した。