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11月3日週刊文春オンライン
〈写真入手〉岸田派・馬場成志参院議員に統一教会系団体が後援会設立
自民党の馬場成志参院議員(57)が、統一教会系団体に後援会を設立してもらっていたことが「週刊文春」の取材で分かった。
馬場氏は、熊本県選出の参院2回生。岸田派に所属し、現在は自民党参院副幹事長を務めている。
今回、関係者から入手した写真は、2013年5月に撮影されたもので、あいさつに立つ馬場氏の背後に「馬場成志後援会 成和会発会式」との看板が掲げられている。
統一教会問題の取材を続けるジャーナリストの鈴木エイト氏が「成和会」という名称について解説する。
「後援会名は、議員側から1文字、統一教会側から1文字、互いに1文字ずつ出し合うのが慣習のようです。木原誠二官房副長官の『誠世会』も、誠二から『誠』、世界平和連合から『世』を出しています」
この写真は一時、SNSに投稿されていたもので、統一教会を巡る問題が大きく報じられるようになってから閲覧できなくなった。投稿者は、熊本県の統一教会系団体、一般社団法人「熊本ピュアフォーラム」の責任者の1人。同法人の事務局長は、統一教会の政治団体「国際勝共連合熊本県本部」代表でもある。
地元記者が語る。
「2010年代から統一教会が重視する『家庭教育支援法』の制定を求める意見書が全国の地方議会で可決されました。中でも、熊本は全国で一番早く家庭教育支援条例が制定されました。この意見書を請願したのが熊本ピュアフォーラムでした。」
自民党の「点検結果」の中に馬場氏の名前はない
写真が投稿された2013年5月といえば、参院選の投開票の2カ月前。熊本市議、県議を経て、馬場氏が国政に初挑戦して当選したのが、まさにこの年の参院選だった。
「馬場氏は父親も県議会議長を務めた政治一家。家族は妻と2男2女の子沢山です。熊本市議を2期、県議を5期経験した叩き上げで、国政進出を果たしました。初出馬の参院選で、宏池会元会長の古賀誠さんに派閥入りを誘われ、岸田氏も応援に駆けつけた。岸田氏が、菅義偉氏に敗れた2020年の総裁選前には、『岸田会長を何としても総裁に』と熊本岸田会設立に奔走していました」(同前)
馬場氏に、成和会に関する事実関係を書面で尋ねたが、締め切りまでに回答はなかった。統一協会と国会議員との関係について、今年9月に自民党が公表した「点検結果」の中に、馬場氏の名前はない。“政策協定”など自民党と統一教会系団体との親密が関係が浮かび上がる中、国会議員と統一教会系団体の選挙の結びつきがいかなるものだったのか、有権者に対して説明が求められることになりそうだ。
「週刊文春 電子版」では、他に安倍晋三元首相の側近議員だった高鳥修一衆院議員も同様の後援会を設立した事実など自民党議員と統一教会系団体の関係について、さらに詳しく報じている。