山際氏、自民党のコロナ対策本部長に就任 更迭された4日後に
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点が次々と明らかになり、国会答弁などをめぐって10月24日に事実上更迭された自民党の山際大志郎前経済再生相が、同28日付で党の新型コロナウイルス対策本部長に就任したことがわかった。党関係者が明らかにした。
【写真】「瀬戸際大臣」山際氏 追認、追認そして辞任 強気だったわけ
山際氏は教団との多くのつながりを指摘されながら、国会などで不十分な説明を繰り返した。同24日に「後追いの説明となり、結果として政権に迷惑をかけることになった」として閣僚を辞任した経緯がある。
党のコロナ本部長には28日付で就任。岸田政権で新型コロナ対策の司令塔を担った経験などから起用されたとみられる。
朝日新聞社
■阿部彰芳
「瀬戸際大臣」山際大志郎氏 追認、追認そして辞任 強気だったわけ
前代未聞の事態だった。
10月24日午後5時半過ぎ、首相官邸4階の大会議室。政府の「経済財政諮問会議」が開始直前に突然、延期された。
会議で岸田文雄首相の隣に座り、議事進行をつかさどるはずだった山際大志郎経済再生相の辞任が決まったためだった。
午後7時前、山際氏は黒いスーツに濃紺のネクタイ姿で官邸に現れた。首相と面会して辞表を手渡し、官邸エントランスで記者団の前に立った。
「このタイミングを逃すわけにいかないと思って、今日辞任いたしました」
口調は淡々としていた。

だが、この直前に自民党幹部が聞いた言葉は違ったという。
「辞めろと言われた」。憤懣(ふんまん)やるかたない様子で言い切り、こう言い放った。
「いま自分が辞めたら、ほか…