転載記事:
早稲田大学の水島です。Bccで送信しています。直言更新のお知らせのみ致します。
http://www.asaho.com/jpn/index.html
http://www.asaho.com/jpn/bkno/2022/1010.html
■今回は、定期購読している『南ドイツ新聞』9月16日付に大きく掲載された公明党・山口那津男代表のインタビューについて書きました。
この時期、このタイミングでこのテーマを選んだ理由は2つあります。
まず、10月6日が、この新聞の創刊77周年記念日ということで、その特集記事を読んで、たくさんの発見があったからです。
この新聞の「奇跡」は「ミュンヘンで生まれ、世界で活きる」ということです。
ドイツ語ですので、写真だけでもご覧ください(占領軍(米第3軍)のパットン大将が司令官を解任されて左遷される記事が一面です[パットンはその2カ月後に死去])。
https://www.sueddeutsche.de/projekte/artikel/kolumne/sueddeutsche-zeitung-muenchen-1945-korrespondenten-autorenzeitung-wolfgang-krach-e780071/
1945年5月にドイツで戦争が終わり、10月6日にこの新聞の第1号が出されましたが、その最初の印刷版は、ヒトラー『我が闘争』の原版セットを溶融して鋳造されたものが使われました。「これは、民主主義の新しい時代の幕開けを示すという象徴的な意図で行われた」そうです。
この新聞がドイツで最もリベラルで、いかなる権威に対しても懐疑的姿勢を崩さない原点を改めて知りました。先週の「直言」で紹介したように、「安倍国葬」を報じた同紙の見出しが、「お仲間たちがその功績を偲ぶ」という皮肉を含むものになったのもよくわかります。
http://www.asaho.com/jpn/bkno/2022/1003.html
私は、1991年ベルリンでの在外研究以来、31年間、このミュンヘンの新聞を読み続け、「直言」でしばしば使う理由です。
http://www.asaho.com/jpn/bkno/2010/0823.html
■ 今回のテーマの2つ目は、先週、10月5日は23年前のこの日、自公連立政権が誕生した日だからです。
インタビューのなかで、公明党代表は、自民党が連立相手を「日本維新の会」にするかもしれないと示唆する質問に対して、「1999年から自民党と連立を組んでおり、他のどの政党よりも長い」と答えました。
でも、自民党と統一教会の問題が焦点となり、創価学会を母体とする公明党との関係も問い直される段階にきたように思います。
今回は、公明党の安全保障政策に重点を置いたインタビューだったので、今回の「直言」では、政治と宗教をめぐる問題については示唆するにとどめました。
でも、そこで引用した衆議院の質問主意書の次の言葉はリアルです。
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumona.nsf/html/shitsumon/a113010.htm
■ それでは、今週もどうぞお元気でお過ごしください。
水島朝穂