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日刊ゲンダイ

高橋容疑者の「慶応人脈」“飛び火”にビクビク…後輩の竹田JOC前会長も五輪汚職巡り聴取

太い「慶応人脈」を持つ(C)ロイター

 

 次はどこに“飛び火”するのか。五輪汚職を巡り、東京地検特捜部が参考人として日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和前会長(74)から任意聴取していたことが16日分かり、波紋を広げている。

 

 特捜部は、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)が理事に就任した経緯などについて確認したとみられている。竹田氏は特捜部が家宅捜索した大会スポンサーの駐車場サービス「パーク24」の社外取締役を務め、高橋容疑者の要求通りAOKIが「強化費」を支払った日本馬術連盟の副会長でもある。 

 

 竹田氏といえば、東京五輪招致に絡む“裏金”疑惑でフランス司法当局の捜査対象となっていたことが判明、2019年6月にJOC会長を辞任していた。特捜部の竹田氏への聴取は、仏当局の捜査に関連しているとの見方もある。「捜査継続中の仏当局に情報提供するなど、特捜部は水面下で協力しているのではないか」(大会関係者)というわけだ。

 

  いずれにせよ、“裏金”疑惑でも、今回の大会スポンサー選定を巡る汚職でも、最大のキーマンは高橋容疑者だ。連なる関係者は今後、捜査対象になりかねない。高橋容疑者の古巣「電通」人脈ばかりに注目が集まるが、見過ごせないのは、高橋容疑者が幼稚舎時代から築き上げた「慶応人脈」である。

「KADOKAWA」元専務も同じ法学部OB

高橋容疑者の後輩だった(C)日刊ゲンダイ

 

「高橋さんは、慶応義塾幼稚舎から慶大法学部に進学。竹田恒和さんの兄・恒治さん(78)とは慶大法学部の同級生で、親密な仲です。恒和さんも慶大法学部出身で、高橋さんとは先輩後輩の間柄。高橋さんは恒和さんを『カズ』と呼ぶそうで、五輪招致委員会の理事長に『おまえがやれ』と恒和さんを押し込んだのも、高橋さんだと聞いています」(広告業界関係者) 

 

 さらに、スポンサー選定を巡って、高橋容疑者側に計約6900万円を提供した贈賄容疑で逮捕された出版大手「KADOKAWA」元専務の芳原世幸容疑者(64)も慶大法学部OB。自宅に捜索が入った松原真樹副会長(69)は慶大経済学部出身だ。2人とも高橋容疑者とは年齢が離れているが「慶大出身者はOB同士で知り合えば、つながりは“密”になりやすい傾向にある」(慶大関係者)という。

 

  また、ある五輪関連施設の施工を担った企業トップも慶大OBで、高橋容疑者との関係がささやかれている。 「彼は慶応義塾全体の事業計画や予算編成、学部の設置などに関する最高意思決定機関『評議員会』の有力者です。年齢も高橋さんと近く、同時期にキャンパスで顔を合わせていたのは間違いない。五輪事業を巡っても関わりがあったのでしょうか」(前出の慶大関係者) 

 

 高橋容疑者の慶応人脈に、どこまで捜査の手が及ぶのか。今頃、ビクビクしている関係者は多いはずだ。