エビデンスのない「対応見直し」は、自公国家犯罪!
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
オミクロン株感染拡大の「不都合な真実」…日本が「世界平均の16倍」のワケ(杉村富生)
世間には常に、「不都合な真実」が存在する。タブー(触れてはいけない)というか、知らないほうが“幸せ”のケースだってある。
【表】AIが分析「コロナにかからない人が食べているもの」発症リスクの高い食品もチェック
日航機(ボーイング747-100SR)の墜落事故は1985年8月12日だった。もう37年が経過したことになる。筆者は当時、大阪支社に勤務していた。このため、事故のことは鮮明に覚えている。いや、忘れられない。
知人が乗っていたのだ。事故の1年4カ月前、製造元の米ボーイングの技術者が日本航空の技術者に送ったテレックスがいまごろになって出てきた。西日本新聞が報じている。
すなわち、事故原因となった後部圧力隔壁を含む胴体部分の疲労に懸念を示し、事故の同型機7機の「機体を詳しくチェックするように」と、検査の前倒しを求めていた。テレックスは1984年4月24日付である。
いや~、これは「不都合な事実」に違いない。運輸省航空事故調査委員会(当時)のメンバーにはこの文書は知らされていなかったという。
さて、次は新型コロナウイルスの感染拡大である。日本の感染者数は1日20万~25万に達する。アメリカよりも多い。世界の感染者数(1日に約100万人強)の2割前後を占めている。
欧米ではほとんどがマスクをしていない。アメリカの疾病対策センター(CDC)は先週、濃厚接触者の隔離政策を撤廃した。アメリカ在住の友人は陽性と診断されたが、医者に「どんどん外出し、新鮮な空気を吸いなさいといわれた」と。
日本はどうか。ほぼ全員がマスクを着けている。さらに、いたるところで検温、アルコール消毒を求められる。国民全体のワクチン接種率は2回目が81%、3回目が63%だ。接種率は主要国でトップクラスである。
地元の自治体では高齢者の4回目の接種が完了、秋には5回目を行う計画だ。それなのに、日本の感染者数は絶対数もそうだが、100万人当たりの数値では「世界平均の16倍」と異常に高い。これはいかなる理由によるものか。
確かに、オミクロン株の派生型(BA.5)が遅れて入ってきたという事情はあろう。
しかし、マスク着用、ワクチン接種の効果を含め、コロナ対策の検証は必要ではないか。医療関係者の苦労には敬意を表するが、当局は接種者と非接種者の感染状況の比較データ、ワクチンが人間の持つ本来の免疫力を低下させていないか、などの疑問に答える義務がある。
(杉村富生/経済評論家)