極めて悪質!操業停止すべき悪質事案!

 

 役割を果たしていない千葉県知事と県の環境行政

 

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千葉日報

【速報】日鉄君津「重篤な事案」と謝罪 シアン基準超過は37回

記者会見で謝罪する日本製鉄東日本製鉄所の谷潤一所長(左から2人目)ら=18日午後3時30分ごろ、県庁

 

 日本製鉄東日本製鉄所君津地区(君津市)から有害物質シアンが流出した問題で、同社東日本製鉄所は18日に千葉県庁で記者会見し、谷潤一所長は「近隣住民の皆さま、行政、関係者にご心配とご迷惑をお掛けし、まことに申し訳ございません」と謝罪した。

 

  今回新たに判明した「16排水口」から検出されたシアンと全窒素の排出基準超過については、2018年2月から今年8月15日まで自主検査として423回の測定を行い、うちシアンは37回、全窒素は168回の基準超過があったと明らかにした。 

 

 同社は「重篤な事案」との認識を示し、全社体制で事実関係の検証と原因究明、再発防止に徹底して取り組むとした。

 

 

 

 

■2022年8月18日 14:42千葉日報

【速報】高い測定値、千葉県に報告せず 他の排水口からも基準超 日鉄君津シアン流出問題で県会見

 

厳しい表情で日本製鉄の不適切事案について説明する県担当者ら=18日14時ごろ、県庁

 

 

日本製鉄東日本製鉄所君津地区から脱硫液が流出した水路=6月22日、君津市

 

 日本製鉄東日本製鉄所君津地区(君津市)から有害物質シアンが流出した問題で、千葉県は18日、臨時の記者会見を開き、同社が実施した水質分析で、シアンの測定値が高く検出された際に報告せず、低い数値を報告していたことが分かったと公表した。

 

さらに、これまでシアンが確認された2カ所の排水口以外の「16排水口」でも基準を超過した5回の結果を記録せず、日を改めて再分析し基準内に収まった結果のみを県と関係市に報告していたことも分かった。

 

 県によると、同社から17日に「不適切な取り扱いがあった」と報告。県は18日から立ち入り検査を実施し、事実関係の確認を行っている。

 

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FRIDAYデジタル

不祥事の工場が謝罪…東京湾へ猛毒流出「戦慄の真っ赤な川」写真

猛毒で赤く染まった工場近くの川(君津市提供)

 

「近隣住民の皆さま、行政、関係者にご心配とご迷惑をお掛けし、まことに申し訳ございません」 

 

【画像】君津の工場から猛毒流出…戦慄「真っ赤に染まった川」写真 

 

8月18日に日本製鉄東日本製鉄所(千葉県君津市)は千葉県庁で記者会見を開き、谷潤一所長がこう謝罪した。同社が謝ったのは、工場から有害物質シアンが流出したことについて。8月15日までに423回の自主検査を行い、37回の基準超過があったという。

 

 シアンは人間の体内に入れば死に至ることもある、危険な化学物質だ。

 

『FRIDAYデジタル』は、流出直後の不気味な川の様子を取材。

 

今年7月11日に配信した記事を再掲載したいーー。

 

 「家の前を流れる川を見ると、あたり一面が真っ赤に染まり、死んだ魚が浮いていました。

 

原因が、工場から漏れた猛毒のシアンだと聞いたときには恐ろしくて震えました。

またいつ同じことが起こるかと考えると、気が気でありません」(周辺住民) 

 

日本製鉄東日本製鉄所君津地区(千葉県君津市)で、6月から毒性の強いシアンが東京湾や周辺の川に相次いで流出している。 

 

「最初に発覚したのは6月18日です。敷地東側の排水口から生産工程で使用する脱硫液が漏れ出し、東京湾に流出。

 

翌19日には敷地南側の排水口からも漏洩し、水路とそこに繋がる小糸川の河口付近が赤く染まり水面には魚が浮きました。 川の水を検査すると猛毒シアンを検出。

 

続く20日には、敷地東側の別の排水口からも排水基準を大きく上回る1リットル当たり0.6ミリグラムのシアンが見つかっています。7月に入っても、シアンが東京湾に流れ出ているのがわかっているんです」(全国紙社会部記者)

 

 シアンは人間の体内に入ると呼吸困難に陥り、 数秒で死亡する強い毒性を持つ。

 

致死量は0.06 グラム。千葉県は排水基準を、1リットル当たり0.1ミリグラム未満と厳しく規制している。

 

 「ハッキリした原因はわかっていません。日本製鉄によると、6月18日から20日にかけての漏洩は、工場内にある約3000立方メートルに上る脱硫液を溜めたタンクから。6月30日と7月1日の漏洩は、高炉の集塵関連施設の排水ルートからの流出とされます。

 

 しかし、脱硫液には本来、シアンは含まれていません。

混入ルートなど、詳しい原因を調査中です。同工場には全部で17個の排水口がありますが、シアンなど有害物質が検出された場所は閉鎖し水質調査を継続しているそうです」(同前) 

 

◆夏場の漁への深刻な影響

 

 7月6日に記者が現地を訪れると、シアンが流れ出た水路や約1.7㎞離れた小糸川の合流地点の水の色は元に戻っていたものの、所々に魚の死骸が浮いていた。

 

 工場周辺の漁港からは心配の声が上がる。

 

 「現在、海の状態を厳重に警戒しています。魚への影響は確認していませんが、再びシアンが流出するようなことがあれば夏場のマコガレイやスズキ漁に影響がでるかもしれません」(富津漁港で働く関係者) 

 

「流出が止まったと思ったら、6月30日と7月1日に木更津側からも漏洩が起きた。

 

魚の汚染や風評被害が出るようだと、補償問題にもなり兼ねない。

 

木更津海岸は7月末まで潮干狩りシーズンですが、不安に感じた人からの問い合わせがきています」(木更津市の漁港関係者)

 

千葉県などによると、シアンは海水で分解されるため今回の流出による人体への影響は考えにくいとされる。

だが県や近隣の市は、同製鉄所近くを流れる水路や小糸川河口付近に近寄らず、同地区の水を飲むことや魚に触れたり食べたりしないよう呼びかけている。 

日本製鉄の見解だ。 「近隣の住民と関係者にご心配とご迷惑をおかけして、誠に申し訳ございません。今回の事態を非常に重く受け止め、現在、千葉県や近隣の市、海上保安庁の指導に真摯に対応すると同時に再発防止策を検討しています」(君津地区総務部) 

 

流出したシアンが人体に入れば、取り返しがつかないことになる。

 

原因究明と対策徹底が求められる。

 

 撮影・取材・文:桐島 瞬 ジャーナリスト。’65年、栃木県生まれ。原発問題からプロ野球まで幅広く取材。『FRIDAY』や『週刊プレイボーイ』、『週刊朝日』など雑誌を中心に活躍している。

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